8月も後半とは言えまだまだ暑い夏は続いていますが、日本の周辺は台風まみれ。昨日の天気予報では4つの台風に列島は囲まれていました。数年前まで、夏の暑さが去ると台風が来て「秋の訪れ」といった感じがありましたが、その認識も変える必要がありそうです。
今年は、新たに「酷暑日」が設定されました。この異常とも言える暑さによって、これまでの当たり前が少しずつ変わってきています。今回は、そんな「変わる当たり前」に注目してみたいと思います。
夏に関連した話題で言うと、智弁和歌山の優勝で幕を閉じた高校野球が挙げられるでしょう。甲子園での応援と言えば、伝統の応援歌やメガホン、応援団と各校の個性があふれています。2年前の大会では、滋賀学園の「変なダンス」が話題となりました。
高校球児たちのプレーとともに夏の風物詩とも言える応援風景ですが、そのやり方には変化を迫られています。それが、特定の選手名を記載したグッズの使用を禁止するというものです。これは、日本学生野球憲章が定める「教育の一環」を尊重した対応だということです。
確かに、うちわやネームボードで応援されるアイドルなどと高校球児は異なる存在であり、特定の選手だけをヒーロー扱いすることは避けるべきことなのかもしれません。ですが、家族や友人が親しい選手の活躍を願った応援を制限することは納得できかねる部分もあるというのが本音でしょう。実際、こういったルールの周知は行き届いていないのが現状だと思います。筆者も、記事を読んでみて初めて、このようなルールが存在することを知りました。
また、試合時刻についても暑さ対策から比較的気温の低い朝の時間やいわゆるナイトゲームの時間帯にも設定されるようになりました。環境の変化への対応など選手たちには難しい場面もあるかもしれませんが、今後これが当たり前となってくるのでしょうか。
若者の余暇の過ごし方にも変化が表れてきているようです。大学生は「人生の夏休み」と表現されるように、とにかく遊びまくっているイメージがあると思います。実際、授業がある時より、休みの方が長いんじゃないかと思うくらいに自由な時間はありますから、そんな風に思われても仕方がない側面はありますね。そんな若者たちの時間の使い方にも変化が出てきています。これまでのように何を持っているかといった「モノ」から何をするかなどの「コト」を重視するようになってきているようです。
めじるしチャームやガチャガチャの流行を考えると全面的に「コト」に移行したとは言い難いのですが、物価上昇などの社会的背景やデジタル疲れといったものがこの変化の要因となっています。
また、日々デジタル・アテンションに触れているデジタルネイティブ世代は、情報・コミュニケーションへの疲れから「アテンション・デトックス」をすることで、対人関係の見直しや自然とのふれあいなどをする傾向にあるようです。
彼らが利用しているSNSにも変化が起こってきるように感じます。これまでInstagramなどではフォロワー数がその人に対する1つの判断指標になってきました。どんな人と関わるのか、何が好きなのか、を見られているという感覚があったためで、自分を演じている部分があったのではないでしょうか。ですが、昨今流行するのは1時間後ごとに2秒の動画を撮影するだけのsetlogのようなありのままを映したものであり、閉じたコミュニティで共有するものが多いようにと感じます。
異常なほどの夏の暑さはこれまでの当たり前を変えてきました。同じように社会の変化に伴って余暇活動や人との関わり方などにも新たな在り方が生まれてきました。それがいいのか悪いのかを判断することは容易ではありませんが。
筆者の地元では、少子高齢化の波が押し寄せ、ここでも変化の時を迎えているのだと思います。ですが、少しずつ変わっていく故郷の姿を見ていると今までの当たり前がなくなっていくことには寂しさも感じてしまいます。
今回は、変化する当たり前についてみてきました。日々、ここでは書ききれないほどの変化が起きています。明日、10年、20年後どんな未来が待っているのでしょうか。われわれの当たり前が、後世では信じられないような笑い話になっているのかもしれませんね。
参考記事
読売新聞オンライン 8月22日 「甲子園「個人をヒーロー視する応援は好ましくない」…球児の名前掲げての応援は禁止、声援はOK」
https://www.yomiuri.co.jp/sports/koshien/summer/20260822-GYT1T00041/
参考資料
SIBUYA109 lab. 「Z世代が選ぶ2026年注目トレンドSHIBUYA109 lab.トレンド予測2026」
https://www.shibuya109.co.jp/shibuya109lab/reports/20251209/