新元号の今年はキャッシュレス元年?

昨年あらたにすで何度か取り上げられた日本のキャッシュレス化(賛成意見として「もう財布はいらない、スマホで充分。」「キャッシュレスでお得に」、反対意見として「キャッシュレス 地方の声を聞け!」)。ですが、昨年12月中旬にソフトバンクの系列会社「paypay」が行ったキャッシュバックキャンペーンにより、一気に身近なものになったような気がします。

そして、その流れはスポーツの場にも。楽天は昨日、東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地「楽天生命パーク宮城」と、ヴィッセル神戸の本拠地「ノエビアスタジアム神戸」でスマートスタジアム構想を打ち出しました。今年から、グッズや飲食物などをスタジアムで購入する際はすべて、同社が運営しているスマホ決済アプリの楽天Payや電子マネーのEdy、各種クレジットカードでの決済で行い、現金払いができなくなるとのことです。

ヴィッセル神戸の本拠地「ノエビアスタジアム神戸」。イニエスタ選手の加入によって、連日2万人以上の観客が訪れます。筆者撮影

筆者は楽天イーグルスのファンなので、よく球場に足を運びますが、その際グッズやユニホームを、試合展開に興奮した勢いで買いたくなることがよくあります。そうでなくても、同球場はスタジアム内への飲食物の持ち込みが禁止されています。ですが、スタジアムの中の売り場は、何人もの客が並んでおり、購入するまでにすごい時間がかかります。これがキャッシュレスになると、買い物にかかる時間がかなり短縮されるようになるでしょう。

一方、現金しか使えない人が数多くいるのも事実です。河北新報によると、昨年までスタジアムの来場者の7割弱が現金で買い物を行っていたそうです。筆者も大学生になった今でこそクレジットカードがありますが、高校生の時は持つことができません。中学生以下の客にはEdyを無料で配布するとのことですが、お小遣いを他のお店で使えなくなる可能性がある電子マネーにチャージするのはなかなか簡単なことではありません。

ただ、社会全体でキャッシュレス化が進めば解決する問題ではあります。かなり劇薬ではありますが、こうでもしないと現金への信頼度が高い日本では進まないのかもしれません。

もしかすると、今年が新元号になるのと同時にキャッシュレス元年と言われるような日が来るのかもしれません。

参考記事:

11日付 朝日新聞朝刊(東京13版)経済(8面)「楽天、ホーム戦は完全キャッシュレス化」

河北新報オンライン「<楽天>本拠地完全キャッシュレス化 ファンから期待と不安「混雑なくなる」「金銭感覚心配」」(https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201901/20190111_13010.html)