もう財布はいらない、スマホで充分。

 

みなさんは財布のない生活を想像できますか。現金を持ち歩かず、キャッシュカードやスマートフォンだけで生活できる社会が、すぐそこまで来ているかもしれません。

その気配を感じていないでしょうか。駅の改札では、「ピッ」と通すだけのSuicaのような電子マネーを、コンビニではスマホのモバイル決済を利用するなど、街の至る所で見かけます。

キャッシュレス決済には多くの利点があります。現金を持たなくてもいいので、レシートや小銭でパンパンになりません。さらに、ポイント制を導入していることが多く、現金で払うよりもお得です。私が個人的に最も優れているなと思うところは、時間短縮につながることです。アルバイト先で遅刻しそうになったとき、切符を買ってホームに急ぎましたが、間に合わなかった苦い思い出があります。時間管理がしっかりしている交通機関では、やはり利用する方がいいように感じます。

今朝の日本経済新聞には、普及が進むキャッシュレス決済に関する面白い記事が載っています。現金を使わない人がスマホの普及で増えているそうです。取材を受けた方は、飲食店選びにスマホで払えるか払えないかで決めています。また、会社の飲み会の幹事は、精算のときに参加者から膨大な現金を渡されます。なので、財布も大きく膨れ上がり、お店側も会計に一苦労です。

それもあってか、楽天インサイトによると20~30代男性の約25%はモバイル決済を利用しています。これは他の世代と比較しても高い数字です。しかし、世界基準で見ると、日本のキャッシュレス決済の比率は20%に満たず、中国で60%、韓国では90%超と大きな差があります。

また、今年9月からQRコード決済の実験を、みずほ銀行が北九州市でおこなうそうです。この決済方法は、都内でも広まっていて、意外に浅草の人力車でも取り扱っています。

まだ利用するのに抵抗がある人が多いのは事実でしょう。そもそもやり方がよくわかりません。そして、現金の方がしっかり支払っている感覚が強く、安心感があります。スマホから個人情報が流出する恐れのも、1つの原因だと思います。

とはいえ、新たな支払い方が次々と当たり前になるでしょう。「外出するときは、スマホと財布があれば何とかなる」と考えていましたが、これからは「スマホだけ」持ってたら、生活できるかもしれません。

 

参考記事:

21日付 日本経済新聞朝刊 12版7面「理想の生活は「財布レス」」