あなたの子どもでしょうが

「なんでも言ってくれ、俺も手伝うから!」
「手伝うじゃないだろ、あんたの子どもだろ」

少し前に放送していたテレビドラマ「コウノドリ」。綾野剛演じる産婦人科医が主人公の医療ドラマで、周囲の綾野剛ファンがこぞって毎週話題にしていたのを覚えています。私はそんなにちゃんと見ていたわけではないので全体の内容としてはうろ覚えですが、たまたま見た中でも上の会話のシーンには思わず拍手をしてしまいました。

台詞の細かな部分は違うかもしれませんが、そこはご容赦ください。産婦人科にやって来た臨月のお母さんとその夫。待望の第一子が生まれるも、共働きであることに不安を感じていた妻に、夫が放った一言「手伝うから!」という一見協力的で正解とも思われる発言に、担当医(綾野剛ではなかったはずです)が放った言葉「あんたの子どもだろ」。私には子どもも夫もいませんが、テレビの前にいたお母さん方も圧巻だったのではないでしょうか。

さて、なぜこんなワンシーンを思い出したのかと言いますと、本日の読売新聞に取り上げられた育児支援に関する記事を見つけたからです。

これまでは、父親は外で働き、育児や家事は母親がメインで行うものと思われてきました。しかし、女性の社会進出が進み、両親共働き世帯が専業主婦世帯を上回る昨今、母親だけでなく父親に向けた育児講座が注目されているようです。

記事に掲載されていたのは、埼玉県や東京都で子育て支援を行うNPO法人「新座子育てネットワーク」。同法人では、父親の育児を支援するプログラムの他に「イクメン養成講座」なるものを母親に向けに展開しているそう。家事や育児は妻の仕事だと割りきらず、このご時世、夫婦が揃って家事にも育児にも参加する意識を持ってもらおうという試みと言うことらしいのですが。

育児に積極的な男性をイクメンと呼んで褒め称える妙な文化、ちょっと違和感を感じている女性は少なくないように思います。そこで冒頭に戻りますが、イクメンも何も子どもができた時点で、余程のことがない限り育てるのは親の義務。親とはもちろん父親も含みますよ。やったことがないからでは済まされません。子ども一人育てるのもとんでもない苦労なのに、奥さまに自分の世話までさせる情けのない男には、皆さん、ならないでくださいね?

男性の育児休暇が取りやすくなったと言われている昨今。そして女性の社会参加が求められる昨今。さらに、少子化だ、子育て支援だと言われる昨今。子どもを育てるには、やっぱり父親が働きに出て、母親は専業主婦として家にいる時代のほうがよかったのかもしれないと、何となく腑に落ちないような考えが湧いてきてしまう昨今です。

男も女も自分の道を守りながら、幸せな我が家を持つことのできる時代は、あといくつ元号が変われば訪れるのでしょうか。

参考記事:
20日付 読売新聞朝刊(大阪13版) 23面(社会保障) 「母親向け講座で「イクメン養成」」