「手軽な」旅行の楽しみとは?

大学生の夏休みは約2か月間あります。海外旅行を楽しむ人も少なくありません。

感想を聞くとき、話題になることがあります。それは、現地で日本語はどの程度通じるか、そして日本と同程度の清潔度の宿泊設備等の有無です。

そして、日本との差異が少ないと「良い」旅行先という評価になります。

韓国で日経ホテルチェーンの進出が続いています。明洞のソラリア西鉄ホテル・ソウル明洞は利用客の7割が日本人です。このホテルは日本人重視の戦略をとっています。洗い場付きの浴室と洗浄機付き便座のついた客室を用意し、従業員は全員日本語で対応することが可能です。

この戦略が成功する要因に、日本人が日系ホテルを好む傾向にあることがあります。

 「ホテルに戻って周りに日本人が多いと安心されるそうです。」

上記ホテルの吉川総支配人の言葉です。

この傾向に疑問を感じます。

私は修学旅行でカナダに行きました。自由行動時間にあるホテルの本格的なアフタヌーンティーに行くことになりました。ホテルにたどり着き、自分の好みの紅茶を選ぶとき疑問が生まれました。「おかわりははじめに選んだ紅茶と別の種類を選べるのか、それとも同じものでなければならないのか。」身振り手振りを交え必死に言葉を選んだ結果、これだけの疑問を伝えるのに10分近くかかってしまいました。その間、店員は根気強く私たちの意図をくみ取ろうとしてくれました。旅行中、さまざまな観光地を巡りましたが最も記憶に残っているのいるのはこの苦労した思い出です。

様々な違いに苦労しながらも現地の空気を身をもって体感する。これが旅行の醍醐味だと思います。

出張で海外に行く場合は仕事に集中するために、日本と似た環境を提供するホテルを選ぶのは良いかもしれません。しかし、旅行で「日本と同じ」という手軽さを求めてしまうのは楽しみを台無しにしてしまっているように思えてなりません。

参考記事:

17日付 朝日新聞朝刊(大阪13版)6面(国際)「日経ホテル 韓国に続々」