みんな世界の住人

スマイル、デラックススマイル、ゴージャススマイル、すごいスマイル♪「持続可能な開発目標」の英語の頭文字「SDGs」を用いた、落語大喜利での珍答です。あらたにすでも以前SDGs知っていますか?)で、貧困や不平等、気候変動における対策の目標や実現に向けた取り組みを紹介しました。今朝の朝日新聞朝刊には、SDGsのとりまとめに尽力した国連副事務総長のアミ―ナ・モハメッドさんとキャスターの国谷裕子さんの対談が掲載されています。私も10月2日に開かれたこの朝日地球会議を聴講しました。

SDGsは歩み始めたが、まだ走っていない                             

アミーナ氏は、飢餓人口が8億人以上に増加している現状の深刻さを指摘して、根本的な課題に目を向けるSDGsの重要性を説きました。強調されたのは、「世界の村、世界のパートナーシップとして、誰も置き去りにしない」ということです。そのためにも、若い人がSDGsを形作っていくべきだと訴えました。

「私たちは世界市民だ」。社会変動論について学ぶ大学の授業で、韓国人の友人が語った言葉に刺激を受けたのを覚えています。日本で生まれ育った私にとっては、自分やすべての国の人々を世界市民と捉えたり、世界が抱える問題に常に目を向けたりすることは容易ではなかったからです。ですが、新聞や対談を通じてSDGsの取り組みを知ったことで、世界規模の課題は日本の問題の一部でもあり、また身近な生活の中にあるものだと実感できることも多くなりました。

 例えば、目標5の「ジェンダー平等を実現しよう」。対談後に「日本で女性の国会議員を増やすためにできること」を学生が問うと、「18歳以上の若い方々は投票へ出かけ、女性候補に票を投じて」と何度も訴えかけていたことが印象に残っています。強い意志を持って行動しなければ、社会に変革をもたらすことはできないんだよ、というアミーナ氏のメッセージにも聞こえました。

また、朝日新聞未来メディアプロジェクト「2030 SDGsで変える」のコラムでは、一人の行動や一つの企業の取り組みが輪になって、大きな力を生み出していることを知ることができます。例えば、パレスチナ難民の母親に日本発祥の母子手帳を発行するJICAの取り組みや、古民家を再生させ伝統や歴史をつなぐビジネスが紹介されていました。就活が差し迫り自らの人生について考えることが多くなった筆者にとっては、どんな仕事に就き、どのような形で社会に貢献したいのかを考えるきっかけにもなりました。

難しくとらえすぎず、まずは気軽にSDGsに触れることで、身近な生活や日本の問題を世界とつなげて考えたり、自分や地球の未来に思いをめぐらせたりしてみませんか。

 

 参考記事

17日付 朝日新聞朝刊(東京13)21面「持続可能な未来 描くには 朝日地球会議2017

朝日新聞未来メディアプロジェクト「2030 SDGsで変える(http://miraimedia.asahi.com/category/sdgs2030/)