センバツ開幕 一振りで 球界の闇 切り開け

皆さん、今年もこの季節がやってきました。いや、やってきてしまったというべきなのでしょうか。テレビから離れられない春が開幕してしまいましたね。今年はどのような熱闘が見られるのか、楽しみという言葉では表せないほど楽しみです。今日は本日開幕の第88回選抜高校野球をについて考えていきます。

今日20日、阪神甲子園球場にて第88回選抜高校野球が開幕します。出場32校の中では、史上3校目の春連覇を狙う敦賀気比(福井)やエース藤嶋投手を中心に総合力のある東邦(愛知)、各校の主将による優勝予想アンケートで最多10票を獲得したお馴染み、近畿大会覇者の大阪桐蔭(大阪)が注目されています。その3校に限らず、明治神宮大会優勝の高松商(香川)、関東大会覇者の木更津総合(千葉)、昨年夏のオコエ旋風を巻き起こした関東第一(東京)など、強豪もそろっています。また、釜石(岩手)と小豆島(香川)の2校による21世紀枠対決が決まるなど、世間の話題を集める注目の試合も控えています。今年はどのようなドラマをお茶の間に見せてくれるのでしょうか。あらたにす一の高校野球好きの筆者の胸の高鳴りは止まりません。

今日は球児達に筆者が期待していることを述べていきます。先の投稿でも取り上げましたが、昨年は巨人を発端に野球賭博が多くの球団で発覚したことやPL学園(大阪)で桑田真澄投手と一大旋風を巻き起こした清原和博被告が覚せい剤所持で逮捕起訴されるなど、球児の多くが憧れるプロ野球や甲子園のスターの問題が取り沙汰されました、大人であり、子供たちに模範となる行動が求められるプロへの信頼に限らず、甲子園のスターが覚せい剤に手を染めてしまったことで、球界全体を闇が覆ってしまったような印象があります。野球についてよく知らない友人から「野球やっている奴はみんな悪さしてるんだろ?」と言われた際、野球への信頼そのものが失墜してしまったようにも感じました。今の状況では、「プロ野球は嫌いでも、野球は嫌いにならないでください!」と言い返せるはずもありませんよね。非常に悲しい記憶でした。

勿論良いことではありませんが、プロでは大金を手に入れる可能性も高く、人脈が広まることから身を落とすこともあるでしょう。しかし、高校野球はそのようなことはありません。だから筆者は期待しているのです。地元を背負い、チームメイトと少しでも長く野球をするためにプレーする姿はプロのような疑惑を持たれることもないでしょう。賞金もありませんし、消化試合だから適当にやろうということもありません。ただ勝利をひたむきに目指すからこそ、多くの人の心を打つのです。そのような野球の素晴らしさを体現する彼らにしか、失墜しきった野球の信頼を取り戻すことはできないのではないでしょうか。今回の一件で野球に不信感を持った方、今年のセンバツを一試合でもいいのでご覧ください。野球をプレーする者の本来あるべき姿がそこにあります。一球一打が球界の闇を切り開いてくれることでしょう。

そんなことを書いていたら、開幕戦の福井工大福井(福井)ー智弁学園(奈良)の試合が始まってしましました。今日はこの辺で終わりにさせてください。試合が見たいので(笑)。今年も高校野球を楽しみましょう!

参考記事:20日付朝日新聞(東京14版)20面(スポーツ面) 「東邦軸に好投手ずらり」
同日付読売新聞(同版)27面(スポーツ面) 「センバツ今日開幕」

同日付日本経済新聞(同版)29面(スポーツ2面) 「大阪桐蔭 V最有力」より