見た目が9割?スタジオか、ボックスか、就活の証明写真

◆ボックスとスタジオ どちらで撮るべき?

大学3年生。そろそろ就職活動に向けて、動き出さなければなりません。

しかし、ここでまずぶち当たる壁が一つあります。それは、証明写真です。たかが写真だと侮ってはいけません。「同じような内容の履歴書があったら、見た目の象が良い方を選ぶ」という話を聞いたことがある。最近読んだ「人は見た目が9割」という本には、我々が「言葉では7%の情報しか受け取っていない」ことが書いてありました。つまり、あとの93%の情報は、見た目の印象などを含めた非言語の部分なのです。

たしかに、数社を駆け回って留学エージェントを一つに選んだ際も、最終的な決め手は、人が信用できそうかという点でした。それは、話の内容以上に、最初に会ったときの印象がほとんどだったと思います。

写真の撮り方は、スマホカメラか、写真ボックスか、写真スタジオかの3通りが挙げられます。スマホカメラの長所は、何度も無料で撮り直しができる点。ただ、光の加減など自分で調節しなければなりません。次に価格がお手頃なのは、500円ほどで撮れる写真ボックスです。しかし、なんとなく照明が暗く、1枚ずつしか撮り直しができないのが難点。

かつて写真ボックスで失敗をしたことのある筆者は、今回は1万円以上かけてスタジオで撮ることを選びました。これで就職が決まるかもしれないというのだから、背に腹は代えられません。スタジオに到着すると、席に座って書類を書かされました。質問の項目には、志望する業界にチェックを入れる欄がありました。例えば、信用が第一の金融業界は真面目な印象、お客様との接客の多いホテルや観光業界では明るい印象など。業界によって求められる人物像が異なるそうです。

早速、撮影に入ると、スタッフさんの指示に従って写真を撮っていきました。

「写真を撮るときは顎を引くべき」という阿保の一つ覚えで、必死に顎を引いて顔を決めていた筆者は、スタッフさんに「少し顎を引くのをやめて」と言われ、不服ながらも上を向かされました。しかし、後になって撮れた写真を見返して唖然。顎を引きすぎた写真では、黒目が上に来るためにまるでガンを飛ばしているように見えていたのです。たしかに顎を引くのを辞めるだけで、俄然柔らかな印象になりました。

他にも、自分では真っすぐのつもりが無意識に右の肩が下がっていてバランスが悪く見えるなど、第三者にアドバイスをもらうことがいかに重要か分かりました。

表情も何パターンか撮ることができます。口角をキュッと横に引いた表情、真一文字の表情、歯を見せて笑う表情など、全て撮影し、その中から選びます。シャツのしわや、髪の毛のおくれ毛も調整してくれます。なかでも驚いたのは、茶髪でも修正で黒髪にできたり、肌荒れ補正が加工でできたりすることでした。

 

◆黒髪・黒スーツ・真顔 証明写真の「正解」とは?

なんとか写真を選び終えた筆者は、撮り終えた満足感と共に、そもそもなぜ就活生は揃いも揃って黒髪スーツでこんな真面目な表情の写真を撮らなくてはならないのかという疑問について考えていました。いくら髪色に指定はないと記載されていても「茶髪より黒髪の方が面接官の印象が良い」という就活のまとめ記事を読んだら、なんとなく黒に染めざるを得ません。NGメイクやNG髪型など色々な情報が出回っていて、何が正解なのか分からなくなります。いわゆる「正解」のメイクや髪型は、誰にとっての正解なのでしょうか。

服やメイクにこそ、その人の人となりが表れています。もし自分が面接官だったら、そんな規制は撤廃して思い思いの勝負服で来ることを求めると思います。どんなメイクが好きなのか、どのような服を普段好むのか、アクセサリーはどのような物を身に纏うのか。そんな一つ一つの選択で、その人の性格や人生を推測できる気がするからです。周りとの「差別化」が求められる就活で、見た目に個性を出すことは求められていないのでしょうか。

「私服可」と書いてある企業もあります。しかし、そうは言われても逆に何を着て良いのか分からず、結局「就活で着ていくべき服装」などといったサイトを参考にして、「無難」な服装を選ぶ学生がほとんどなのでしょう。学生は、企業が求める見た目にする必要があり、それは、社会が認める見た目なのです。見た目の多様性が受容されるようになるまでは、まだ時間がかかるのかもしれません。

何はともあれ、自分の納得のいく写真を撮ることは大事なことです。

「写真を笑う者は、写真に泣く」。

皆さんも、スタジオで撮ってみてはいかがでしょうか。

 

2016年2月3日 「就活で撮る証明写真 修整、どこまでOK?」