来年はどうなる?就活「新ルール」

夏の暑さも和らぎ、秋の気配を感じるようになりました。現在の大学4年生にとっては、就職活動も終盤にさしかかり、すでに終えたという方も多いかもしれません。今年からは「8月1日」が内定解禁日です。就職情報会社リクルートキャリアは27日に、「少なくとも1社から内定を得た学生は8月15日現在で、全体の70.6%に達した」と発表しました。多くの企業が解禁日よりも前に選考活動を行ったためとみられます。同社が解禁日の8月1日に発表した内定率は65.3%でした。半月でおよそ5ポイント増えています。

しかし一方で、内定を辞退した学生の割合は8月1日時点で44.2%と、昨年の解禁日(24.1%)から大幅に増えました。8月下旬になっても採用予定数を満たせない企業も少なくありません。「企業の採用数が多い『売り手市場』になり、複数の内定を得た学生が多く、辞退も相次いだ」と就職情報会社の担当者は分析します。

筆者は現在大学3年です。周りの4年生の先輩も、就活を終える人が少しずつ増えて来ました。今月からインターンシップも始まりました。「次はいよいよ自分の番かぁ」と不安になり、すでに就活は始まっているのだと痛感します。「インターンシップは採用活動とは全く関係ありません」と言われても、企業側もある程度の時間と人間を使っているのだから、「そうか、採用に全く関係ないのか」と納得する方が無理でしょう。インターンシップを就職活動と捉えるならば、1年間以上も就活をしなければなりません。気が遠くなります。

そもそも、この就活の「新ルール」に疑問を抱きます。「学業を優先するため」「海外留学を学生がしやすいように」といった理由を聞きますが、実際にこの1年で学生は変化したのでしょうか。もし変化しているのであれば、そういった報道があってもおかしくありません。

経団連は10月をめどに企業の実態調査を行う予定ですが、昨年の日程に戻す要望が強まりそうだと読売新聞は報じています。オトナたちに振り回されるのはゴメンです。企業側のホンネも気になります。誰も幸せにならないルールなど、最初から要りません。

読者の皆さん、とりわけ大学3、4年生の皆さんは何を思いますか。

 

参考記事:

読売新聞朝刊(大阪14版)総合(2面)「面接解禁半月内定7割」

 

日本経済新聞朝刊(大阪14版)総合1(2面)「内々定、解禁半月で7割」