新型コロナと差別 ハンセン病から学べることとは?

 

新型コロナウイルスの感染者が増えはじめた4月から5月にかけて、各新聞社がこぞって掲載した記事がありました。ハンセン病に関するものです。どの社も病と差別に焦点を当てていました。例えば、読売新聞の「[再生への道]コロナ拡大 差別広がる…医療従事者や家族 矛先」(5月22日)、朝日新聞の社説「コロナと差別 社会の荒廃を防ぐため」(4月19日)、日本経済新聞が4月末から5月初めにかけて連載していた「疫病の文明論」などです。

正直なところ、筆者は記事を読んだとき、ハンセン病についてあまりピンときませんでした。もちろん小学校や中学校の時に勉強しました。しかし、名前だけで詳細については全く知らず。そこで一から学び直そうと、東京都東村山市にある国立ハンセン病資料館に行ったり、本を読んだりして自分なりに勉強をしてみました。

独学後の感想です。まず知らないことが多すぎました。ハンセン病が、およそ1400年前からある病気だということ。療養所ははじめ、キリスト教や仏教を広める人たちが作った、患者さんを助けたいという気持ちがこもった場所であったこと。強制的な隔離が始まってからは、療養所に入所する時、まず消毒液の混ざった風呂に入らなければならないこと。これ以外にも挙げたらきりがないほど知らなかったことがありました。

それからコロナと関連のある「差別」について。大昔、人々はハンセン病になる原因は、神様を信じなかったせいだとか、親から子に引き継がれるものだと考えていたそうです。その結果、患者やその家族は周りから冷たい目で見られることに。病気の正しい知識を踏まえず、勝手な思い込みや決めつけで判断する状況は、医療従事者の家族が差別されてしまうコロナ禍と重なるものがありました。

「愚者は経験に学ぶ、賢者は歴史に学ぶ」という名言があります。愚者になるか、賢者になるか。それは今後の自分の行動次第です。過去にあったことを勉強して「悲しい歴史があった」と思うのではなく、ではこれからどうしたいいのか、どうすればより多くの人が生きやすい世の中になるのか。そのことを私は考え続けたいと思います。

 

参考記事:

朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞 新型コロナウイルス関連記事