どのように死にたいですか?

今月10日、東京ビックサイトで開かれた高齢者住宅新聞社主催の「住まい×介護×医療展」に参加してきました。今月の特集はそこで同時開催された介護・医療セミナーのひとつ「おひとりさまの最期、孤独死、尊厳死~人生100年時代の地域包括ケア~」がテーマです。

おひとりさまの意思決定

まず登壇したのは認定NPO法人ウィメンズアクションネットワークの上野千鶴子理事長。
上野さんは独居の高齢者「おひとりさま」がこの十年で大幅に増えたことを指摘した上で高齢者の悲願である「家にいたい」という要望をかなえる必要があると述べていました。さらに、家族と同居よりも「おひとりさま」のほうが認知症になりにくいという驚きのデータを紹介し、「外部のノイズが少ないこと」、すなわち家族ではなく本人の意思決定がしっかりとできる環境が大切だと主張していました。

住宅の寿命

次に登壇したのは、NPO法人高齢社会をよくする女性の会の樋口恵子理事長。樋口さんははじめにこれまで最後の贅沢として貯めていた有料老人ホームに入所するための貯金を使い、家を建て直したというエピソードを語っていました。この経験から、政府が進めようとしている「在宅」を中心とした施策を推進する上で、家の寿命がそこまで延びておらず、人の寿命に追いつかなくなっていることを指摘していました。

まだまだ自分自身の「死」についてほとんど考えたことはありませんが、それこそ「おひとりさま」である祖母のことが少し心配になりました。親は一人暮らしをしている祖母を心配し、いろいろ考えているみたいですが、本人は「自分で自分のことができなくなるまでは今の家に住む」と話しています。先日はオウム真理教の松本元死刑囚らの死刑執行についての記事にて「人の命を扱うことの難しさ」について触れましたが、それは自分の家族にとっても同じことだと思います。

平均寿命まで生きると80年を超える人生の終わらせ方。誰しもが同じ考え方ではないでしょう。また、必ずしも希望通りに死ねるとも限りません。答えのない永遠のテーマだけに、こういう機会に今の世の中の流れも踏まえ、しっかりと向き合う必要があると感じました。

あなたはどのように死にたいですか?