死刑制度 海外では否定的?

最近何かと「死刑」という言葉が世間を騒がせています。時の法務大臣である上川陽子氏が昨日までに死刑執行を決めた数は16人。これで歴代最多となりました。

この「死刑制度」、世界ではあまりメジャーな制度ではないようです。今朝の朝日新聞に、海外ではこの制度を見直す国が増えているとの記事が掲載されていました。2017年末現在では198カ国・地域のうち142カ国が廃止または停止しており、OEⅭDの加盟国(35カ国)のうちでは日本・米国・韓国のみに残っているそうです。廃止の主な理由は、冤罪だった場合に取り返しがつかないことなどがあげられています。

確かに、一度執行してしまうともう後戻りはできません。加えて人の命を絶つのは他の刑に比べその重みが格段に違うとも思います。

私が「人の死」について初めて実感したのは小学校6年生の頃でした。曾祖母が99歳でこの世を去りました。制服を着て、お葬式に出席したこと今でも覚えています。曾祖母はよく折り紙をくれました。何気ないことですが、亡くなって「もう貰うことはないんだ」と実感しました。死は身近な人にとって、とても重いものです。

命の重さはわかっているつもりですが、凶悪な犯罪者を裁くうえで必要な制度ではないかとも思わず考えてしまうのです。犯罪者にはその被害者もいるからです。加害者が死んだとしても何か変わるわけではありませんが、気持ちに整理はつくかもしれません。

日本には昔から「目には目を、歯には歯を」ということわざがあります。一般的には、害を加えられたら、やられたのと同等の報復をする例えとして使われています。他にも犯してしまった罪は自ら償うという意味もあるそうです。

世界的に廃止や停止が進んでいる理由の一つにあげられているように「人の命を絶つこと」は取り返しのつかないことです。ですが、この国で死刑が確定した者にはそれ相応の理由があります。犯した罪は自分で償うべきと思ってしまいます。日本の生活しか知らない私の考えが浅はかなのかもしれませんが…。

参考記事:
27日付 朝日新聞朝刊 2面 (総合) 「死刑、142カ国が廃止・停止」