食品ロスは家計の救世主?

「食品ロス」とは、まだ食べられるのに捨てられる食品のことです。3年前の統計によると、日本では年間643万トンにのぼりました。

昨日の読売新聞朝刊には、そんな訳ありの食べものを減らす取り組みが紹介されていました。東京・代官山には、賞味期限切れのお茶やお菓子を1つ20円で販売する店があるといいます。無駄を減らすのはもちろん、家計の助けにもなり、一石二鳥です。スーパーの閉店間際に割引が行われているのは見かけますが、期限切れのみを格安で売る販売店があるのは驚きでした。

筆者は以前、子ども食堂でボランティア活動をしていました。その時は、フードバンクから無料でお米を貰っていました。それだけではありません。近くの農園から売り物にならない規格外の野菜も頂いていました。少しでもサイズが小さいと売りものにならないそうです。学生主体で運営していたこともあり、タダで貰える食材はとても重宝しました。商品にはならないものも、見方を変えれば、ちゃんと価値のあるものだと思います。

日本の食品ロスは世界でもトップクラスと言われています。その理由についてはさまざま挙げられていますが、他国に比べて最も足りないのは、寛容さだと思います。少しでも規定に満たないと廃棄しかなかったり、売値が大きく下がったりします。正規品として売るためのハードルが高すぎるのです。決まりをきっちり決めすぎていることで安心・安全が得られる一方で、食品ロスを増やしているのではないでしょうか。

そんな食べ物を活用する試みは、徐々に増えています。先ほどの店舗は一例ですが、主にインターネットで普及しているようです。有名通販サイトの楽天市場でも期限が近づいた品を格安で買うことができます。

小さい子どもでもいなければ、きっと賞味期限を気にする人は少ないはず。いつもは正規品を買っているけど、今月は家計が苦しい。そんな時、食品ロスを取り扱うサイトを開いてみると思わぬ節約ができるかもしれません。

参考記事:
30日付 読売新聞朝刊(12版) 15面 (くらし) 「「訳あり食品」いただきます」