ストローをむやみやたらに使わないで、手に取る前に考えてみたらどうだろうか、と学生スタッフになって初めて書いた記事(あなたは、ストローを使いますか?)で問いかけました。それから4か月。プラスチック問題について改めて考えています。
「正直、ストローなんて小さなことだよ」というのが祖父の読後感でした。祖父は、長年商社で合成樹脂課に勤めていた経験があり、プラスチックには詳しい人です。そういわれてストローがプラスチックのどのくらいの割合を占めているのか、調べてみました。すると、たったの0,1%以下でした。アルバイトをしていたファミリーレストランでプラスチックストローを廃止したことをきっかけに執筆しましたが、そこまで少ないとは思わず、驚いてしまいました。
昨日、日本経済新聞の夕刊では、日本で捨てられるレジ袋は年に20万トン程度で、プラスチックごみ全体から見ると2%程度であると報じられていました。
ファミリーレストランからは、次々にストローが消え、脱プラ意識が高まっているのも事実だと思います。ですが、プラスチックを減らしたいのにも関わらず、あまりにも小さなことだという祖父の言葉に納得してしまいました。
どのように脱プラしていくのか、もっと考えなければならない。ストローやレジ袋削減だけで満足してはならないと思いました。
昨日の日本経済新聞では、ペットボトルや使い捨て容器、包装の方がずっと多い、とも述べられていました。それらの取り組みも広がってきました。
8月上旬には、東京農工大学が使い捨てプラスチックの使用をゼロにすることを目指し、学内の自動販売機からペットボトル飲料を追放したり、レジ袋を有料化したりする取り組みを始めることが報じられました。企業では、ネスレがキットカットの包装をプラスチックから紙に変更することを決めています。
日本は「プラスチック資源循環戦略」に基づき30年までに使い捨てプラスチックの排出量を累積で25%削減することを決めています。ストローやレジ袋がプラスチックに占める割合が少ないから意味がないというわけではありません。でも、より効果的に減らすためにどのような取り組みをすべきか。企業や大学、さらには国を超えて議論すべきステップにきていると思います。
参考記事
19日付 日本経済新聞夕刊2面(ニュースぷらす) 「ニュースぷらす なぜ今、脱プラ運動?」