「ギリシャ、ウクライナ、イスラム国…」世界を憂う

バルカン半島、東欧、中東。戦後70年を迎える2015年現在の世界には、これらの地域を頂点とする「混沌の三角形」が出来上がりつつあります。緊縮財政を迫る欧州連合(EU)への不満、国策の方針を巡る国内対立、新たなテロ組織の台頭。世界には難題が山積しています。

EUがギリシャへの金融支援延長を決めました。緊縮財政に反対していたギリシャが大幅に譲歩し、交渉がまとまりました。しかし、構造改革案の提出をギリシャに決めつけるなどの条件付きで、延長期限は4か月。問題の先送りに過ぎないとの指摘もあります。それでもデイセルブルーム氏(オランダ財務相)は意義を強調します。

「とても有益な結果を得ることができた。(ギリシャ支援を)再び軌道に乗せるため、一歩ずつ協力していける」

親欧米派と親露派の対立が続くウクライナでは20日、独立広場衝突から1年が経ち、追悼式典が開かれました。衝突では親欧米派の市民だけで100人以上が亡くなり、大勢の国民が犠牲者の死を悼みました。現在のウクライナ情勢は、欧米とロシアの代理戦争のようになっています。停戦は成立したものの、根本的な対立は解消されていません。事態は混迷を極めています。

中東も同様です。過激派テロ組織「イスラム国」の動向が毎日報道されています。日本人人質事件やエジプト人キリスト教徒虐殺など、その手法は常軌を逸しています。今度は支配地域の拡大に乗り出し、北アフリカのリビアに攻勢を仕掛けています。政治学者のフランシス・フクヤマ氏は、各国は「イスラム国」の封じ込めに努めるべきだと主張し、その理由をこう言います。

「米国及び諸外国政府には、近い将来、安定した公正な政治秩序を中東で構築する英知を持つものは一人もいない」

私はいまの世界情勢を憂いています。問題が複雑化し、誰も解決することができない。しようとしても、各国の利害が絡んで事態が動かず、安全保障理事会も機能不全に陥る。どうすればいいのか。答えは見つかりません。

 

【参考記事】

22日付 朝日新聞朝刊(大阪14版)国際面「紛争の原点 根深い対立」

同日付 読売新聞朝刊(同版)1面「ギリシャ改革案23日起源」、「地球を読む」