生活はスマホに依存してもいいのか

外出しようと準備する際の必需品といっても過言ではない存在になったスマートフォン。お財布の代わりにもなる機種もあり、いまやスマートフォンひとつであらゆることが可能となっています。これ以上便利にはならないと思っていましたがまだまだ進化の余地があるようです。

スマホに専用アプリを入れることで、ドアのカギを無線通信で開けることが出来るドア装置をソニーが開発しました。このドア装置は相手や時間を指定しておけば専用アプリを持つ人は開錠できるようになっています。決められた時間に配送してくれる宅配業者やマンションの見学時に立ち会う必要がある不動産会社などの利用が想定されているようです。

このドア装置を使えば、子供だけで留守番をしている自宅に急な訪問者があった場合に子供がむやみにドアを開けてしまい不審者が入室してしまうといったようなケースを避けることが出来、防犯上の効果も期待できると思います。一方でスマホの専用アプリがドアのカギとなるため、スマホの充電切れや故障といったトラブルの際には外に締め出されてしまうため注意が必要です。災害時などの充電が不可能な場合も考えられます。スマホに生活の道具が集約されることは利便性を高めると同時に、スマホ頼りの危険性も高めてしまいます。

スマホは多くの現代人の必需品となっていますが、スマホの利便性が生む弊害もあるでしょう。スマホが使えなくなった時にどんな困ることが起こるのか、そのときにどうしたらスマホを使わずに解決することができるか考えておかなければならないと思います。スマホに限らず、それがなかったら代わりにどうやって解決するか知恵を絞って考える。このような意識は豊かな日本では失われているのではないでしょうか。

【参考記事】

12月16日付朝日新聞朝刊 6面「スマホ、家のカギ替わり」