「聴く」「歌う」から「創る」へ

皆さんは音楽をどのように楽しんでいますか?音楽プレイヤーで聴いたり、カラオケで熱唱したり、あとは最近ではボカロ曲を創ったりする人もいるでしょうか。音楽の楽しみ方は、「聴く」だけの立場から、「歌う」体験を経て、みんなで「創る」ものへどんどん変化していると言われています。

音楽市場を「レコード盤やCDなどパッケージソフトの売上高」とするなら、今は深刻な不振にあります。ピークの6074億円(1998年)から2704億円(2013年)へ半分以下に減っているからです。CD不振を補った「着うた」などの有料配信も09年の909億円が13年には416億円へ。「着うた」と聞いて、「そんなものがあったなぁ…」と久しぶりに思い出した人も多いのではないでしょうか。

では、若者は音楽と縁を切り始めたのか。そうではありません。皆さんも質問されたらそう答えるでしょう。カラオケランキングでは、10代が歌った上位20曲のうち10曲、20代では20曲中6曲が音声合成ソフトによる歌、通称「ボカロ曲」でした。自作の詞と曲のデータをパソコンに入力すれば、ソフトが歌ってくれる。楽器ができなくても、歌が下手でも、一般の人が音楽を配信できるようになりました。

「夏フェス」も最近特に人気が高まっている音楽イベントです。客が体を揺らし、演奏家とともに盛り上がりを演出する野外コンサートです。また、アイドルグループが投票で中心メンバーを決めるイベントも大人気。利き手と作り手の壁が低くなっています。

では、これから音楽はどうなっていくのでしょう。「栄枯盛衰」を辿ってきた音楽業界ですが、今栄華を極めているボカロなどもいつかはブームに終わりがくるのでしょうか。それとも音楽の楽しみ方としてもっと広がって定着するのでしょうか。ボカロの次に「栄」としてくるのは何?ご意見お待ちしています。

参考にした記事:30日付け日経新聞(大阪・14版)11面「日曜に考える 若者50年の軌跡⑨ 「聴く」「歌う」から「創る」へ」