今日は成人の日。新成人のみなさん、おめでとうございます。
女性はこの日のために早い人では1年前から振り袖を選び、ヘアサロンを予約し、一生に一度の晴れの日に備えます。振り袖は重くて苦しいのですが、鮮やかな色と柄を選び、そして普段はしない髪型や化粧で、気分が華やいだのを覚えています。
そして、成人式と前後して行われるのが同窓会です。
大学に入学して2年。同級生には大きく変わった人もいれば、全く変わっていない人もいました。近況を語り合い、時には昔を思い出しながら楽しい時間を過ごしました。
その中で、出席していない人の話題になりました。自分の夢のために浪人を続けている同級生もいたのです。
大学生にとっては晴れやかな一日ですが、受験生にとってはセンター試験直前の最後の追い込みの時期。この時期に突然合格を言い渡され、戸惑いとともに怒りを覚えた浪人生もいたのではないでしょうか。
大阪大学が2017年に実施した入試で採点ミスがあり、合格していたはずの30人が不合格となっていました。
「今さら合格と言われても、どうしようもない」
対象には他大学へ入った人もいました。勉強に励み、新たな友人もでき、いまさら大阪大学に入りなおすことは考えられないといいます。大学生にとっても、浪人生にとっても大きな10か月間。なぜ問題の発覚が遅れたのでしょうか。
大阪大学は昨年6月と8月に外部から指摘を受けながらも適切に対処しませんでした。外部からの指摘を学内で共有せず、問題の作成を担当した教授2人だけが把握していたようです。
受験は人生を左右するものと言っても過言ではありません。そのため、問題作成や採点は厳重に進められるべきです。
受験生の努力が適切に評価され、合格者が素直な喜びを抱けるよう、二度と同様の事態が起こらないことを強く望みます。
参考記事:
8日付 日本経済新聞朝刊(大阪14版)27面(社会)「外部指摘 学内で共有せず」
同日付 読売新聞朝刊(大阪14版)27面(社会)「今さら合格と言われても」