社会問題はじぶんごと

昨日の朝日新聞朝刊では、「未来メディアキャンプ」について掲載されています。このイベントでは、少子高齢化や空き家問題などを抱える横浜市をフィールドに、様々な社会問題の解決策をデザイン思考を用いて、記者の方と一緒に考えていきます。筆者も地域福祉班の一員として参加しました。

ここ最近のあらたにすで何度か取り上げられたSDGs(みんな地球の住人、(SDGs知っていますか?)。その中の一つに「すべての人に健康と福祉を」という項目があります。ただ、横浜を含め、日本全国で介護士不足や医師不足が指摘されているように、これまでのやり方では、達成することができない目標です。

ゼミで社会保障を学んでいる筆者や、社会福祉を担当にされている記者の方は、厚生労働省が中心となって取り組んでいる「地域包括ケアシステム」を前提に考えようとしていました。これは、要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい生活を送れるように、市町村ごとに地域別に異なる高齢者のニーズと医療・介護の実情を正確に把握し、豊かな老後生活に向けて、住民や医療・介護施設などと連携・協議し、地域の多様な主体を活用して高齢者を支援する仕組みのことです。

しかし、普段福祉と関わりが少ない他の参加者と何度かワークショップをしているうちに、福祉を「自分ごと」にしていくことが大切だというアイデアに固まっていきました。その後、議論を重ねていくうちに、「助け合いの輪」を広げていく、そんな社会を目指していきたいという方向性に固まっていきました。

最終的なアイデアは「老人ホームで婚活イベント」。参加者は草むしりやお掃除などのボランティアを行い、パーティーでお年寄りが男女の縁を持つ「おせっかい役」を担う。施設にとっても若い世代とつながることができる。そんなアイデアにまとまりました。

本日の朝日新聞でも朝日SDGsフォーラムについて掲載されています。そのタイトルには「みんな当事者」。決して社会問題を他人事と思わず、自分で始められることを取り組んでいく。そういった姿勢が、目標達成のきっかけにつながるのではないでしょうか。

参考記事:
13日付 朝日新聞朝刊(東京13版)19面「17目標 みんな当事者 」
12日付 朝日新聞朝刊(東京12版)31面「2030年の横浜市を創る」