呪文を忘れずに防災を

 今日は防災の日です。毎年この日になると「押さない」「駆けない」「しゃべらない」「戻らない」の頭文字からとった「おかしも」 という呪文を思い出します。小学校の頃、避難訓練になると必ず言われたこの心得。卒業してから8年経った今でも覚えていられるのは、何度も唱えた呪文の効用でしょうか。

 東日本大震災の時には、首都圏でも交通機関がストップし、生活用品が品薄になるなど、大混乱になりました。筆者も、親の安否が知りたくて電話をかけてもなかなかつながらず、結局、翌日の朝になってようやく無事が確認できました。本日の読売新聞の社説でも触れている通り、今の科学では地震を予知することはほとんど不可能です。余計な混乱が生じないように、日ごろからいつ起きてもおかしくないという心構えで準備をすることが大事です。

 関東大震災から94年が経ちました。多くの人が地震や火事で命を落とした自然災害が起こった日です。それと同時に、暴動を起こした、井戸の中に毒を入れたという噂が広まり、何百人もの朝鮮人が殺された人の手による災いが発生した日でもあります。

 残念なことに、歴史は繰り返します。ここ最近の災害でも、東日本大震災では放射能汚染の不安をあおるチェーンメール、熊本地震ではライオンが動物園から逃げ出したというツイートが広がりました。(以前あらたにすでも「TオアF。その見極めの力を。 」で触れました)

 インターネットが普及し、誰でもデマを流せる状況になった今、マスコミがしっかりと真実を伝える情報源であり続けるのと同時に、我々も有事だからこそ冷静でなければいけません。「おかしも」に加えて、正しい情報を「判断する」を加えた「おかしもは」で、災害対策をすべきです。

参考記事:
1日付 朝日新聞(東京12版)14面(オピニオン)「偏見と善意の落とし穴」
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同日付 読売新聞(東京13版)3面(総合)「予知できぬ大震災に備えよう」
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