味方を減らして敵を増やす

 またしても、自らの首を絞めるような行動に出ました。1つの事件をきっかけに、友好国との関係は急速に悪化しています。今日は北朝鮮の動向についての記事を扱います。

 緊密だった関係が、1つの事件で台無しになりました。金正男氏が殺害された事件を受けて、駐マレーシアの北朝鮮大使が国外追放を命じられました。追放された姜大使は、事件の捜査を巡ってマレーシア警察と行政を非難しており、謝罪の要求にも応じていません。6日の夜に空港から出国したようです。これに対抗して、北朝鮮もマレーシア大使に国外退去処分を決定。すでに帰国しています。

 国交の断絶が現実味を帯びてきました。7日夜現在、お互いの国民の出国を禁じるような事態に発展しています。大使館が機能しなくては、自国民を守ることはできません。大使館は国同士のコミュニケーションの窓口となるだけでなく、ビザの発行やパスポートの更新など、生活に直接関係のある業務も行っています。就労者や留学生は、無事に帰国することができるのでしょうか。

 一方、日米韓に対する挑発もありました。姜大使がマレーシアを出国するのとちょうど同じ頃、北朝鮮の北西部からミサイル4発が発射され、うち3発は日本の排他的経済水域に落下しました。1日から始まっている、米韓合同軍事演習に対するけん制とみられています。ミサイル発射は今年に入ってから2回目のことです。周期のあまりの短さに、既視感さえ覚えます。

 今に転覆する、と言われながら、北朝鮮は何年間も挑発を繰り返してきました。この国はいったいどこへ向かうのでしょうか。

参考記事:
3月7日付 読売新聞朝刊1面「北大使、マレーシア出国」
3月7日付 朝日新聞朝刊1面「ミサイル4発 10分以内か」