都民では、なくても気になる、都知事選

私は都民ではありません。それでも、次の都知事は誰になるか気がかりです。毎日、新聞をはじめメディアでは全国版で都知事選が報道されます。それだけ首都のかじ取りは、全国から注目されているということです。理由を考えてみれば、いくつも出てくることでしょう。前都知事の辞職問題、東京一極集中、保育や子育て、4年後に迫る東京五輪…。これらの問題は、東京だけでなく日本全国に関わるものです。首都の舵を取る都知事を、都民は「どのように」選ぶのでしょうか。東京都民でない者として、それが最も気になります。

やはり知名度になってしまうのでしょうか。紙面では「生半可な知名度では選挙戦を戦うこともできない。タレント並みに知られていないと」と強調する関係者の声が紹介されています。確かに、街頭演説や報道でも、すでに知名度による差が出てきてしまっています。しかしながら、逆に私が強調したいことは、知名度だけで選ぶのは絶対にやめた方がいいということです。今回の選挙は史上最多の21人が立候補しています。この人たちの政策を比較するときに、知名度によって自分の中である程度絞られてしまうかもしれません。そこを少しでも、選挙公報などを使って視野を広げてみても良いのではないでしょうか。

そもそも、今回の選挙はなぜ行われているのかということを改めて考えるべきでしょう。政治とカネの問題から今回の選挙が始まったのにも関わらず、知名度だけで選んでしまっては失敗がなんの役にも立っていません。あえて外野から意見を言うとすれば、都知事の「品格」で選ぶべきではないでしょうか。自分の知名度、パフォーマンスにだけ頼るのではなく、都民に選ばれたものとして、期待されたことをある種淡々と成し遂げることも大事です。既に報道や注目の集まりに差があるような気もしますが、そこを脱し、都民がどれほどフラットに、かつ各々の軸を持って、21人の中から1人を選ぶのか注目したいと思います。

参考記事:各紙都知事選関連面