制度変更? 周りに流されず、自分にとって最善の選択を

先日、共通テストが実施されました。私が受験したのは3年前。もうそんなに経つのかと、とても懐かしい気持ちになりました。

私の受験は2021年度で、共通テストが初めて実施された年でした。今までのセンター試験とはガラッと変わるから、センター試験の対策をしても意味がない。学校の先生にはそんなことを言われました。試験当日、センター試験と問題内容がほとんど変わらなくて、呆気にとられた記憶があります。今までの対策、なんだったんだろ。

来年度もそうですが、共通テストは試験の形式や科目の変更があると、倍率や受験生の傾向がガラッと変わると言われています。共通テスト初年度は、センター試験からの変更があったことから、浪人生が少ないとも言われていました。センター試験から共通テストに変わったことで、各大学共通テスト併用型など、新しい入試方式の導入や変更が多くありました。

 私の通っていた高校は、先生方がそういった受験生の傾向を分析し、保護者や生徒に伝えてくれることが多くありました。なかでも鮮明に覚えている一言があります。

「今年は、法学部が狙い目です」

当時の各大学の入試結果を振り返ってみると、やはり法学部は全般的に低い倍率でした。しかし、受験生だった当時の私は、この言葉に頭を悩ませることになります。

 

日本史や、古典が好きだから文学部に行きたい。大学院に行って研究がしたい。

法学部とか経済学部はあんまり興味がないかも。

 

受験生になってからも、この思いはあまり変わりませんでした。しかし、行きたい大学に合格できるかどうかは微妙で、運が良ければ受かるかな、くらいの実力でした。興味はないけど倍率の低い法学部を狙って、名のある大学に行くべきなのか、自分のやりたいことができるけど、あまり有名ではない大学に行くべきなのか。進学実績に力を入れていた母校は、前者を勧めることが多かったのですが、私にとってそれが本当にいいのか、頭を抱えてしまいました。

そんなときに友人がかけてくれた言葉が忘れられません。

 

「自分が行きたいと思うところだけ、受ければいいよ」

 

周りの状況とか、倍率とか、先生の助言とか。色々な人の意見で分からなくなっていた自分の、本当の気持ちに気づかされた気がしました。自分がどうしたいのか、改めて向き合うきっかけをもらいました。行きたい大学はどこなのか。何を学びたいのか。この二つを考えながら、受験スケジュールを立てて入試に挑むことにしました。

憧れだった大学から合格をもらうことはできませんでしたが、「受けておけばよかった」といった後悔は一切ありませんでした。自分の気持ちに正直になるって本当に大事なのだと思った瞬間でした。

制度が変わるとか、周りのこととかは気にしないのが一番なのかもしれません。大事なのは、自分の気持ち。それを大切に、行きたいところに向けて努力をすることを大事にすべきなのだと思います。これは、受験だけじゃない気がします。自分の人生においても、自分の気持ちは大切にすべきではないでしょうか。

人生は自分が主人公です。周りに迷惑をかけない程度に自己中になってもいいのではないかと最近思うようになりました。

共通テスト以降も、続く大学入試。頑張れ受験生!

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1月11日付日経電子版「共通テスト、受験生『合格しやすさ』重視 制度変更前年」

(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE043020U4A100C2000000/)