地方版で毎日のように見る事件といえば…

数年前まで「オレオレ詐欺」というキャッチーな言葉をよく耳にしたけれど、最近はあまり聞かないような気がします。少なくとも、友達の間で話題になることはまったくありません。でも、地方版を読んで気になるのは、高齢者を狙う詐欺事件の多さです。

頻繁に目にする手口は以下のようなものです。

  • オレオレ詐欺
    電話で親族だと騙り、現金を騙し取る際は部下などと偽る。同居していても騙されてしまうことがある。(新聞では「ニセ電話詐欺」の表記をよく見る)
  • 預貯金詐欺
    役所の職員などを騙り、過払い金があるなどとして自宅を訪ね、被害者のキャッシュカードをすり替えて奪う。
  • 還付金詐欺
    役所の職員などを騙り、還付金があるとして被害者に ATM を操作させ、逆に送金させてしまう。
  • 架空料金請求詐欺
    未払いの料金があるなどとして支払いを要求する。最近は電子マネーをコンビニで買わせる例をよく見る。
    (参考:警視庁「特殊詐欺とは」)

詐欺にはイタチごっこのイメージがあります。中日新聞の愛知県内版では、詐欺電話の件数と被害に遭った件数、その被害額を毎日まとめています。その件数がゼロになったのを見たことがありません。

本日付の中日新聞から

しかし、被害が後を絶たない一方で、防御策にも工夫が凝らされてきました。たとえば、電話機に録音機を付けることは効果的で、購入に補助金を出す自治体もあります。最近では、政府が65歳以上の高齢者の ATM 利用を制限することも検討しているそうです。

コミュニケーションも詐欺を防ぐための重要な鍵。コンビニ店員や銀行の職員らが詐欺被害を未然に防いだというニュースをしばしば目にします。本日付の朝日新聞の地方版には、名古屋市の大学生2人が被害を防いだという記事がありました。見ず知らずの80代の女性に声をかけられた2人。女性の慌てた様子を見て詐欺を疑い、孫のふりをして加害者の電話主を撃退しました。

高齢者を狙う詐欺は自分には関係ない。そんなふうに若者は無関心になってしまいがちです。確かに、自治体や警察がさまざまな対策を講じている中で、学生の私たちにできることは限られているでしょう。まずは闇バイトなどに関わらず、犯罪に加担しないことが大切です。日頃から身近の高齢者らとの連絡を心掛け、困っている人に声をかけていれば、いざというときに周辺の人を守ることはできるかもしれません。