冷たい視線とちょっぴりの期待

27日、民主、維新両党による合流新党、「民進党」が結党大会を開きました。新しく就任した岡田代表が「日本に政権交代可能な政治を実現するためのラストチャンスだ」と訴えたそうです。

1996年に結党した民主党という名は20年で幕を下ろしました。長い間にわたって、自民党政権が当たり前だったのを打破するため「政権交代」が騒がれた2009年。それから3年3カ月続いた民主党政権。結局、結果を残せずまた自民党に戻る。私の政権交代に対する失望感は大きいものです。今回の結党も選挙のためでしょうか。今更、政権交代と言われても心に響きません。

岡田代表は民主党政権を振り返り、与党として期待に応えられなかったことを深く反省すると語っています。今週から4月になり新生活もスタートです。季節も、党名も新しくなったのだからこの際、全て清算と割り切っている印象すら受け取ってしまいます。

山尾志桜里議員を政調会長として置いたのも、清新さを打ち出すためという見方もあります。それでもこの抜擢には期待しています。山尾議員は、主に待機児童問題や女性のパート労働を巡り国会で論戦を展開してきました。また、保育士の月給を増加させる法案を24日に民主、維新、共産、生活、社民の野党5党の議員立法として提出した中心人物です。自公も緊急対策に乗り出し、これから議論が活発になりそうです。どんなに冷ややかに見ていながらも、具体的な政策の話し合いが深まるかもしれないと少し期待しています。こんな私を驚かせてほしいです。

冷たい視線とちょっぴりの期待というのは私だけでしょうか。今日の日本経済新聞の社説の見出しは「政策の競い合いで政治の活性化を」。私はこれに尽きると思います。やはり、野党も具体的な対案を示し、議論ができる状況にすべきです。与野党の政策メニューを有権者が見比べて是非を判断するのが理想です。民進党が対案を出すうえで欠かせないのは、党内での考え方の一致でしょう。

 

 

参考記事:26日付 各社 民進党発足関連記事

朝日新聞(東京14版) 総合・政治面 1面、2面、8面

日本経済新聞(東京14版)1面、2面

読売新聞(東京14版)1面、2面、3面、9面