3歳は自分の身を自分で守れるのか ~バス置き去り事件から考える~

3歳の女の子が送迎バス内で閉じ込められ、亡くなった事件。このニュースを見た時、胸がギューッと締め付けられました。まだ3歳の幼い尊い命が、大人の不注意によって奪われてしまいました。

気温30度を超える炎天下で5時間近く車内に置き去り状態。発見時、上半身の服は脱いでおり、体温が40度近くまで上昇していたそう。また持っていた水筒の中身は空っぽ。最後まで力を振り絞った姿がなんともいたたまれません。

バス置き去りはこれが初めての事例ではありません。去年の夏にも、男の子がバス車内に置き去りにされるという、同じような事件が発生しています。このような悲劇は2度と繰り返してはならない、と去年ニュースを見た人たちは思ったはずです。しかし、またもや同じ事件が起こってしまいました。この事件は防ぐことができたはずです。あの時、バスを隅々まで確認していれば。その一つの行動だけで、女の子は亡くならずに済んだはずです。様々なシステムを導入する前に、人間の目で確認するということが一番重要なのではないかと思います。十分に人の目で確認するという、基本の行動に対する意識を一層引き締めたうえで、二重チェック目的としてシステムを導入するべきなのではないでしょうか。

また、幼稚園等では、もしもの時にまわりに危険を知らせるための、クラクションを鳴らす訓練が行われています。また、Twitterでは子どもと共有し、話題にしてほしいという願いを込めて、クラクションを鳴らすイラストを描いた人もいました。

 

 (Twitter @yaco1981さんより引用)

自分の身を自分で守る訓練も、非常に重要だと思います。しかし、子どもを守るのは大人の役目であるということも忘れてはいけません。私たち大人が、おざなりにしてしまった行動一つが、小さな命を奪うことにも繋がりかねます。いつも行っていて毎回異常がないものでも、毎日しっかり行うことに意味があるのだと改めて考えさせられます。

 

参考記事:10日付 朝日新聞デジタル わが子の園でも起きたバス置き去り事故 「ありえない」が生んだ慢心