旧統一教会と選挙 関係見直しを

現在、話題となっている世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と国会議員の関係。

相次いで発覚している世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と国会議員との関係は、教団が「友好団体」と主張する団体が接点になっている場合が多い。教団とは別団体とされているため、教団との直接の関係を否定する国会議員もいる。(8月30日付朝日新聞オンライン)

昨年から国会議員事務所でのインターンに通ってみて、国会議員は何よりも票を得ることが重要になっていると感じた。そもそも選挙で多くの票を得て当選しなければ、議員になることも続けることもできない。頻繁に地元へ足を運び、その土地の有力者や支援者と交流する。「いくら国のことを頑張ってやっても、地元の人気が得られないと厳しい」と秘書の方が話してくれた。新人だったり、他党と接戦を繰り広げたりする可能性のある議員からすると、当選のためより多くの支援を得なければならない。

そのような中で、教団の協力を得て、選挙活動を行なったり、票を集めたりすることは議員と教団の双方にメリットがあるのだろう。

関係は資金力より集票力に重点がある。「信者が仲間を連れてきてくれて電話かけやビラ配りを手伝ってくれる。無性かつ有能でありがたい。宗教を理由に断れるわけがない。」(8月31日付日経新聞朝刊2面「『票』最優先だった関係」)

教団と関わりのある団体の支援を受けて当選した議員やそれらの団体との関連を知らなかったとして曖昧にするような人に国民の代表として働いてもらいたいとは思えない。

「国のため、国民のため」どんな言葉を並べられても薄っぺらく感じてしまう。今回の報道によって、旧統一教会と関連する団体のリストなどが公表されている。社会的に悪影響を及ぼしている団体と政治が結びついていいとは思えない。このようなことが続けば、若者の政治家への期待や信頼がますます下がってしまうのではないか。今後は、「知らなかった」で濁すのではなく、教団との繋がりを検証し、互いに依存する関係を断ち切ってもらいたい。

 

参考記事:

8月30日付朝日新聞オンライン「旧統一教会と国会議員の接点 別団体と主張する「友好団体」のリスト」

https://digital.asahi.com/articles/ASQ8Z5FCMQ8VUTIL008.html?iref=pc_ss_date_article

8月31日付日経新聞朝刊(第11版)2面「「票」最優先だった関係」