度々ニュースで大きく取り上げられているのが、高齢運転ドライバーによる重大事故。記憶に新しいのは、2019年4月に起きた池袋暴走事故ではないでしょうか。当時87歳の男性が運転する車が暴走し、松永真菜さん(当時31歳)と莉子ちゃん(当時5歳)の尊い命が奪われました。
先日も大阪府にあるスーパーの敷地内で89歳の男性が乗った車が次々と歩行者をはね、店の壁に衝突。死傷者3人を出しました。
日本において、車の免許には上限の年齢制限はありません。つまり、本人が希望する限り、何歳まででも免許を持つことができます。
一方、平成10年から交通道路法が改正され、自主的な運転免許の取り消しが可能になりました。2019年の免許自主返納数は過去最多となる60万1022件を記録しました。そのうち75歳以上が29万7452件で全体の58%を占めます。
最近では、高齢者による運転事故が批判されがちですが、私たち若者はどうなのでしょうか。
実は、65歳以上の高齢者による交通事故件数は増えていないそうです。警視庁の「年齢層別免許保有者10万人あたり交通事故件数の推移(平成30年)」を見ると、件数自体は16歳から19歳、20歳から29歳の若年層のほうが多いことが分かります。
(警視庁ホームページより)
一方的に高齢者の運転を批判することはできないはずです。若いから大丈夫、このような甘い考えを持っていることが重大な事故に繋がりかねます。「人の振り見て我が振り直せ。」この言葉を教訓に、高齢者だけではなく私たち若者も、運転には一層気を引き締めるべきでしょう。
参考記事 18日付 読売新聞 89歳車暴走 3人死傷