大学の男女平等は道半ば 中央大学の女性役員は何人?

 

3月8日は国連が制定した「国際女性デー」です。新聞を読んでいると、今月に入って女性に関する話題が増えたように感じます。中でも筆者が気になったニュースは、日経の「東大の新執行部、女性過半数に 多様な視点取り入れ」です。大学に属するひとりとして他人事ではないなと読んでいて感じました。

記事の内容は、東大が執行部の女性を増やすということでした。2021年度からの新体制では女性を過半数とするそうです。具体的には、学長と副学長、理事計9人のうち5人を女性とするほか、監事を含む執行部で女性が男性を上回るようにします。意思決定に多様な視点を取り入れ、教育・研究面で国際競争力を高める狙いがあるとも書かれていました。

 「文部科学省などによると、国立の総合大学で執行部の女性比率が5割を超すのは初めてとみられる」という一文も印象的でした。「国立大の執行部は男性中心の構造が続く。国立大学協会によると、20年5月時点で国立大の学長、理事、副学長に就く女性は合計で全体の9.4%。」と続いており、企業や政界と同じように大学でも男女格差はあるのだと学びました。

日経の記事では、国立大学のみが取り上げられていました。では、筆者が通う中央大学はどうなのか。ホームページを見てみました。理事一覧と監事一覧に掲載されている名前をひとつひとつ検索して性別を確認したところ、驚くことに29人のうち、女性は1人だけでした。自分の確認間違えかと思い、もう一度調べたのですが、結果は同じ。通っている大学もまた、男性中心の構造にありました。

高校2年生の時、中央大学のパンフレットを読むと、そこには学生の男女比が掲載されていました。学問を目指すものに性別は関係ないといっているように感じましたし、司法試験の勉強に励む女子学生のインタビューをみて、かっこいいなとも思いました。一方で、思い返してみると、入学式で壇上に並んだ役員のほとんどが男性でした。

女性が少ないからといって、むやみに増やすのは間違っていると思います。その人の経歴や実績などを見て、採用していくべきです。しかし、中央大学の女性役員がひとりだけという現状を鑑みると、「女性だから」という理由で理事候補から外されてしまう人がいたように思えてなりません。

国際女性デーを前にして、今一度、女性の社会進出や昇進について考え直したいと思います。

 

参考記事:

3月2日日本経済新聞デジタル版「東大の新執行部、女性過半数に 多様な視点取り入れ

 

参考資料:

中央大学ホームページ