ウィズコロナ 乗りきるカギは「確率」を考えた行動か

「検査器具の消毒は、検査の直前に患者の見ているところでやった方がよいと思うよ」

眼科でアルバイトをしている際に、このような指摘を受けました。じわじわと感染者が増え始めた3月の出来事です。

病院では、検査器具の消毒をはじめ、衛生管理を徹底しています。ですが、その作業は患者さんが検査室を出ていった後のこと。院内で履くスリッパや椅子の消毒も、待合室に人がいないときを狙って行っていました。それゆえに、感染予防策が適切か不安に思われたようです。

対策が見える化されているとずいぶん安心できる。

7日の日本経済新聞朝刊にあった一節で、上記のエピソードを思いだしました。今では、玄関のドアや窓の常時開放、アルコール消毒液の設置、感染予防対策の明示により、先ほどのような指摘を受けることはなくなりました。「対策の見える化」は、患者さんがより安心して受診できる場所作りにおいて重要であると改めて感じています。

もちろん「対策の見える化」を行うのは病院だけではありません。店舗入店前の検温。こまめに陳列棚の消毒を行う店員の姿。レジにあるビニールカーテン。電車内に流れるマスク着用を促すアナウンス…。見渡してみると、多くの「見える対策」に囲まれています。

そして、対策は私たちも講じることが出来ます。外出時は、タッチペンを持ち歩き、エレベーターのボタンを押したりATMの操作を行う。帰宅後は、スマートフォンを除菌シートで拭く。これらは、感染拡大を受け、筆者が新たに取り入れた対策です。どこまで、予防に繋がっているかは正直なところ分かりません。ですが、外出時の不安を和らげることには貢献しています。

新型コロナウイルス収束の見通しが立たない今、見えない敵との闘いはまだまだ続きます。攻撃を無効にすることは出来ませんが、盾を強固にすることは可能なはずです。持久戦を乗り切るには、確率を着実に下げ、自分自身が少しでも安心出来る環境をつくれるかがカギなのかもしれません。ようやくウィズコロナをどのようなスタンスで過ごすか、軸が見つかった今日この頃です。

参考記事:

7日付 日本経済新聞朝刊(東京13版)15面「こころの健康学 可能性と確率を考え行動」