初夏野菜とさつま揚げのおでん 日々の暮らしに楽しみを

 

同じ新聞を読んでも、性別や年齢、職業によって惹かれる記事は異なる。そう感じるようになったのはつい最近のこと。朝刊を読むとき、あなたがまず目を通すのは何面?――

4月上旬、筆者はあらたにすで大学生兼主婦をやっていると報告しました。それは今も同じ。昨日も朝6時半に起床して、お弁当作りに朝ご飯の準備、弟を塾に送りだしたら、掃除機とクイックルワイパーをかけ、洗濯物を干します。時間があればガスコンロの周りも拭き拭き…。最近の密かな楽しみは、前の家のお母さんよりはやく洗濯物を干すこと。「よし!まだ8時!勝ったか!」。そうウキウキしながらベランダに出て意気消沈。対戦相手は今日もはやい。本物の主婦は凄いなと敬服しています。

そんな筆者はこの頃、生活・暮らし面にハマっています。去年の今頃は留学生活を送っていたので国際面を熟読。もちろん全部のページを読むようにしていますが、環境が変われば惹かれる内容も変わるのだなあと面白くなります。朝日新聞の『料理メモ』、読売新聞の『きょうのひと皿』『やさしい猫』、日経新聞の『食あれ楽あり』が大好き。あと『人生案内』や『ひととき』もいいですね。おうちにいる時間が増えて、毎日同じような暮らしを続けていると飽きてきますが、新聞を開くと工夫しながら生活をしている人たちがたくさんいることを知れます。

今朝の朝刊で気になったのは『料理メモ』で紹介されていたレシピ。「初夏野菜とさつま揚げのおでん」とは…。おでんは冬のものだと決めていたのでびっくり。でも味のしみ込んだ煮卵の隣にズッキーニやトマト、オクラが並んでいる姿を思い浮かべると、案外美味しいのかなとも思います。夏らしい色どりも梅雨入りを控えた今、気持ちを明るくさせてくれそうです。

これもまた近況報告になってしまうのですが、筆者は4月から夏にむけて家庭菜園をやっています。ゴーヤ、キューリ、トマト、ナス、カブ、最後に明日葉。まだまだ育ち盛りでもう少し時間がかかりますが、いつかこの野菜を使って新聞に掲載されているレシピを作ってみたいものです。

今日は他愛のない話をお送りしました。新聞に政治面や経済面があるように、あらたにすにもゆるい話題があってもいいでしょう。気づけば6月。作家茨木のり子さんの詩集『見えない配達夫』に「6月」という詩が収められています。少し理想主義的なところもありますが、“どこかに美しい村はないか 一日の仕事の終わりには一杯の黒麦酒 鍬を立てかけ 籠を置き 男も女も大きなジョッキをかたむける”という第一連から始まるこの詩は、美しく、優しい言葉で平和な世界を願っているように思えます。コロナに加え、香港の民主化運動に、アメリカのデモ。毎日難しい話題が続きますが、今日も精一杯生きましょう。

 

参考記事:

6月5日朝日新聞朝刊(東京13版)生活面「料理メモ 初夏野菜とさつま揚げのおでん」