学校以外で義務教育

 学校だけでなく、フリースクールや家庭における学習なども義務教育として認める「多様な教育機会確保法案」を超党派の議員連盟の立法チームがまとめました。今後は議員連盟に自民、民主、維新、公明、共産などの議員が加わり、案を固めて法案成立に向け今国会での提出を目指しています。この法案が認められた場合、不登校の学生に学校復帰以外の選択肢が与えられることになり、問題の改善が期待されます。

 私が小中学校へ通っていた時には周りに不登校の生徒がいた印象は無かったため、義務教育の適用範囲を学校以外にも認めるという法案が検討されていることを知り驚きました。しかし、記事を読み現在の日本に約12万もの不登校の学生がいることを知った上で改めて考えると、この法案の必要性を強く感じます。

学校へ行かないという状況を作ってしまうと、自分は当たり前のことも出来ていないと考えて落ち込んでしまったり、時間が空いたために学校へ行きづらくなったりするかもしれません。そのため、代用的な手段が存在するというのは大きな意味があると考えます。

 学校以外での義務教育を認めるには、そこでの教育をどのように規定するのか、卒業認定をどのようにするかなど多くの課題が存在しますが、実現することを願っています。日本の教育のためには教育環境の選択肢を増やすことが必要なのかもしれません。

参考記事:5月20日付朝日新聞朝刊(東京14版)1面「学校外で義務教育容認案」