マリオに扮した首相が土管から登場。ゲームのキャラクターが何度もニュースに取り上げられて、新鮮な思いがしました。そんなオリンピック閉会式の演出で話題を呼んだ「スーパーマリオ」が、今度はスマホゲームに進出します。
任天堂はスマートフォンゲーム「スーパーマリオラン」を開発し、12月からiPhoneなどに向け配信を開始します。運営や開発のほとんどを米会社が担った「ポケモンGO」とは違い、DeNAと協力して開発しました。そのため業績に大きく貢献する見込みがあり、すでに任天堂株の前日比18%増加という数字に表れています。任天堂は今年度中にあと二つの人気タイトルをスマホ版で発売する予定もあり、キャラクター戦略は盤石に見えます。
驚いたのは、このゲームの発表が、8日のアップルの新製品発表会で行われたことです。シリコンバレーで行われた発表会の目玉は、iPhoneの新モデル「7」でした。そこに任天堂の宮本氏がゲストで登場し、マリオの新ゲームと「ポケモンGO」のアップルウォッチ対応などについて話したのです。日経新聞の記事では、「肝心の新モデル「7」は、マリオやポケモンに主役を奪われたようだった」とまで書かれていました。世界的な人気を裏付けるようなエピソードです。
それにしても、今朝の各紙経済面はゲームの記事が目立ちました。ポケモンGOの新端末も加えスマホゲームに着々と進出する任天堂と、あくまで機体の良さを追及するソニー。合わせれば誰でも遊べるのではないかと思えるほど、抜け目のない展開です。ゲームのニュースが当たり前のことになって、目新しさを感じなくなる時代が来るのでしょうか。
参考記事:
9月9日付 朝日新聞朝刊7面 『スマホゲーム マリオ初登場』