本日の朝刊によると、学習指導要領が導入される20年度以降、小学校5、6年生の英語が「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を重視した正式な教科となります。グローバル人材の育成などを目指し、授業数も年間70回に増える見通しだそうです。
これに対しては、「単なる埋め合わせだ」「細切れでは英語力が伸びるとは思えない」といった反対意見が多く、私も「確かにそうだ」と共感する部分があります。特に私が気になるのは「20年度以降」と「5、6年生で」の二つです。
このフレーズに着目して見方を変えれば、日本の小学校ではこれまで本格的な英語教育からは無縁で、これからの取り組みもゆっくりと様子を見ながら、ということになります。私が小学校時代に住んでいたフィリピンでは、英語は幼稚園児から学習することが義務付けられているので、国民のほとんどが日常会話レベルで英語を話すことが出来ます。
ところが、日本では中学でアルファベットから学び始めるので、他の先進国に比べて自然と英語を「聞く」「話す」「読む」「書く」のスピードが遅くなり、大人になってもあまり英語を話せない人が増えてしまいます。日本人の英語力が先進国の中でも最低レベルだということにも納得がいきます。
2020年度から小学校でも英語教育が正規の教科に加わるにしても、まだまだ何周も遅れていると見受けられます。英語教育を社会に浸透させるためにも、小学校高学年にとどまらず幼稚園や保育園にまで裾野を広げることを期待します。
7日付 読売新聞朝刊 13面 12版 くらし・教育 「小学校英語 時間確保に苦慮」