皆さんは魚釣りをしたことはありますか?海無し県に住む筆者は片手で数えられる程しかありません。90年代後半には2000万人いたと言われる釣り人口も近年は500万人ほどです。実際に茨城県ひたちなか市の那珂湊(なかみなと)港に出向き、釣りの現状を探ってみました。
釣りを始めるには道具をそろえる必要があります。今回は狙う魚をアジと決め、竿・リール・糸・仕掛けを準備します。そして釣り場付近のお店でアミコマセというエビに似た動物プランクトンの冷凍撒きエサを買いました。釣り場に着くと、海を久しぶりに見たせいか、清々しい気持ちになりました。とはいえ、アジが釣れることはなく、クサフグが数匹だけという結果でした。
釣り場に若者の姿はほとんどなく、年配の男性ばかりです。若年層の釣り離れの原因には娯楽の変化と釣り場の減少が考えられます。釣りは半日かかる遊びであり、道具の準備にも手間がかかります。都心部で車を持たない人は釣り場に足を運ぶことも困難です。コスパやタイパを重視する現代の価値観の影響もあり、釣りだけでなく登山やスノースポーツといったアウトドア全般が縮小しています。
釣り場が減少する背景にはごみの置き去りなどのマナー悪化や釣り糸が切れて水中に残ってしまうという問題があります。釣り糸や針は魚や鳥が絡まってしまいます。また、プラスチック製の釣具は劣化すると微細な粒子となり、食物連鎖を通じて様々な生物に影響を及ぼす可能性があります。このような事態が続くと解決策としてアメリカやイギリスのようなライセンス制が導入されるかもしれません。
潮の流れや天候、魚の調子は釣り人の都合で変えることはできません。そして、時間をかけ、金を使って海へ行っても釣れるとも限りません。釣り人口の減少は釣れない時間を楽しむ余裕がなくなった結果と捉えることもできます。
夏休みはスマホから目を離し、海や山で生物と触れ合うことをお勧めします。


