スペインのバルセロナにあるサグラダ・ファミリアの「イエス・キリストの塔」の完成を祝う式典が6月10日に行われました。着工から144年になるこの教会は、建築家アントニ・ガウディ没後100年になるこの日に大きな節目を迎えたことになりました。
筆者は今年2月にスペインに訪れました。サグラダ・ファミリアはバルセロナ・エル・プラント空港から電車で約1時間30分ほどの場所に位置します。地下鉄の駅を降りて地上へ上がるとすぐに大きな塔が目に入り、世界一大きい教会の姿に一人でいても思わず声が出るほど圧倒されました。周りからは現地のスペイン語だけでなく英語や日本語も聞こえ、世界的な観光地であることを再認識させられます。
スペイン出身のガウディが設計したサグラダ・ファミリアは1882年に着工され、多くが工事を終えたものの全体はまだ完成していません。教会の塔や彫刻などが出来上がるのは2035年頃になるといわれます。それでも26年現在で高さ172.5メートルにもなる世界で最も大きな教会となっており、05年には建設中ながらも「アントニ・ガウディの作品群」としてユネスコ世界遺産にも登録されています。
サグラダ・ファミリアが建設された目的は1800年代のスペインの社会状況に隠されています。産業革命や貧富の拡大、疫病の流行によって不安定になった社会、人々のため建設されたそうです。
サグラダ・ファミリアで真っ先に目に入る塔は全部で18本あります。今回完成したイエスの塔が172.5メートル、次に聖母マリアの塔で138メートル、福音書記者の塔が135メートルと続きます。塔以外にも「生誕のファサード」、「受難のファサード」、「栄光のファサード」と3つのファサードがあります。ファサードとは建物の顔となる場所や外観のデザインのことをいいます。教会の外壁の彫刻は単なる装飾ではなく、聖書の場面が表現されています。それぞれが物語のように彫られており、時間を忘れて見入ってしまうほどです。
そんなサグラダ・ファミリアの内部も見ることができます。入場券の当日販売はなく、事前に公式サイトで購入しておく必要があります。チケットは教会の内部のみの入場や塔を登るためのチケット、さらにはガイドの有無などで4種類に分かれています。料金は26ユーロから30ユーロ、36ユーロ、40ユーロとなっており、日本円では4900円から7500円ほどです。筆者はアフリカ・ガンビアへ向かう際の乗り継ぎで訪れ、時間の都合で中へ入ることはできませんでした。
サグラダ・ファミリアの完成まで、あと9年ほどです。今回はわずかな時間しか滞在できませんでしたが、世界的に注目され続けられている理由、その魅力の一端に触れることができました。工事中の「栄光のファサード」などの完成後は教会内部の彫刻やステンドグラスなどを見学し、ガウディが作り出したかったサグラダ・ファミリアに再び訪問したいです。
参考文献:
朝日新聞デジタル 2026年6月11日付 サグラダ・ファミリアの主塔完成 世界で最も高い教会に教皇祝福
https://www.asahi.com/articles/ASV6B6R02V6BUHBI02RM.html
日経電子版 2026年6月10日付 ガウディ没後100年 サグラダ・ファミリアの主塔「石と色彩、光の傑作」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFH106LH0Q6A610C2000000/
読売新聞オンライン 2026年6月11日付 スペインの世界遺産「サグラダ・ファミリア大聖堂」イエスの塔が完成…ローマ教皇が記念のミサ
https://www.yomiuri.co.jp/world/20260611-GYT1T00168/
参考文献:
サグラダ・ファミリア公式ホームページ
https://sagradafamilia.org/en/home




