ごみ収集作業員の一日

この記事は、4月28日に筆者が実際に経験したごみ収集のアルバイトをもとにしています。

 

朝6時、目覚ましの音で目が覚めます。簡単に朝食を済ませ、支度をします。最近はまた暑くなってきたため、作業中に倒れないためには朝ご飯をしっかり食べることが大切です。6時40分に家を出てバスに乗ると、だいたい7時ごろに事務所へ到着します。

 

1階で作業服に着替え、2階へ上がると、その日に乗るごみ収集車(通称「パッカー車」)の番号、車庫、担当区域が指示されます。この日、筆者が乗るパッカー車は「T353」。担当は東部、2部車庫でした。

 

パッカー車には大きく分けて2種類あります。Tは2トン級の比較的小さな車両、Fは3トン級の大きな車両です。筆者は、まだFの車には乗ったことがありません。

 

「東部」とは担当区域のことです。東部、西部、西京、伏見など、京都市内をいくつかの区域に分け、それぞれの担当ごとに収集しています。区域によって、ごみの出され方にも特徴があります。東部では、ごみが一か所に山積みになっている「ヤマ」が多く見られます。一方、西部や西京では、各家庭の前に出されたごみを一つずつ回収していく「各戸収集」が多いです。こちらは走りながら次々とごみをパッカー車に投げ入れなければなりません。忙しい作業になり、体力的にも厳しい。筆者には「ヤマ」の方が作業しやすいと感じます。

 

車庫は2か所あり、事務所のすぐ隣にある「南車庫」と、少し離れた場所にある「2部車庫」です。2部車庫までは、横断歩道を渡って4分ほど歩きます。

 

7時40分になると朝礼です。ラジオ体操に続いて、その日の安全目標が伝えられます。ごみ収集は事故の多い仕事でもあるため、毎日、安全への意識を徹底しています。朝礼が終わると指定された車庫へ。教えられた番号の車に乗って待っていると、運転手ともう一人の作業員がやって来ます。

 

ごみ収集の作業は、基本的に3人1組で進めます。パッカー車を運転する運転手、経験が長く作業をリードする作業員(通称「アタマ」)、そして経験が浅くアタマを補助する作業員(通称「ヒモ」)です。筆者はまだ働き始めて3か月のアルバイトなので、ヒモとして作業しています。

 

作業が始まると、運転手とアタマは地図を確認しながら、どのような経路で回れば効率よく収集できるかを話し合い続けます。たとえば、「傾斜のある場所では下り方向から回るか、それとも坂道を上る形で進むか」「どこでバックするのが安全か」「できるだけ同じ道を通らずに収集するにはどうするか」などです。ごみ収集は体力勝負という印象が強いかもしれませんが、実際にはかなり頭を使う仕事でもあります。

 

目的地に到着すると、いよいよ収集が始まります。ごみが少ない場所では、アタマが一人で収集を担当します。その際、アタマは「行ってきます」「いいよ」などと合図を出してくれます。ヒモは、アタマが車から降りるときに「お願いします」、戻ってきたときには「ありがとうございます」と声をかけます。チームワークが重要な仕事だからこそ、こうしたやり取りや礼儀が大切にされています。

 

ごみの量が多い場合には、アタマから「お願いします」と声をかけられます。すると、ヒモも一緒に車を降りて収集にあたります。主に右側にあるごみを回収することが多いのですが、パッカー車を操作するボタンが左側にあるため、自然とそんな役割分担になるわけです。ごみ収集の作業中には、汚物が飛び散ったり、生ごみを踏んでしまったりすることもあります。筆者も、収集作業中に納豆を踏んでしまったことがあります。

 

午前中は、主に可燃ごみを3〜4回に分けて集めます。収集が終わるたびにクリーンセンターへごみを搬入し、ごみの量や搬入時間を記録します。午前の作業が終わると、指定された休憩室で昼休みに入ります。

 

東部の場合、北部クリーンセンターの1階で休憩します。弁当を持参する人もいれば、コンビニで買って食べる人もいるのは、他の職場と変わりません。休憩時間は、おおむね1時間から1時間半ほどです。午前中の作業が早く終われば、その分だけ長く休めます。食事を終えたあとは、仮眠を取る人も多く見られます。

 

13時になると、午後の作業が始まります。今度は、廃プラスチック(通称「廃プラ」)の収集です。可燃ごみに比べて軽く、しかもすべて「ヤマ」で出されているため、作業は比較的早く進みます。さらに、午後の収集は1回で終わるため、だいたい13時30分から14時ごろには作業が終了します。廃プラを指定の場所へ搬入すれば、その日の仕事は終わりです。アルバイトの場合、日給は1万円です。拘束時間は7時30分から14時30分ごろまでのおよそ7時間ですが、休憩時間を除けば、実際の労働時間は6時間弱となります。

 

 

体を使うため、かなり体力のいる仕事ではあります。しかし、京都市内をきれいにするという実感があり、やりがいは非常に大きいのです。また、車に乗っている時間が長いため、作業員や運転手の方々と話す機会が多いことも、この仕事の楽しさの一つだと感じています。歴史の長い美しい街並みが保たれている背景には、見えないところで働く人たちの存在があります。また、その仕事を理解し、感謝の言葉をかけてくださる方も多く、毎回大きな励みになっています。ごみ収集は、いわゆる「3K職場」の一つとされ、挑戦をためらう人も少なくないかもしれません。それでも、筆者は自分の好きな地域をきれいにしていくことに、大きなやりがいを感じています。