誰のための大学入試だ

現在、日本で大学入試が大きく揺れている。

2020年から始める大学入学共通テストでは、英語民間試験に引き続き、国語と数学の記述試験問題も見送りになる方針だ。入試改革の中でも、2つの大きな柱が両方とも倒れかけてしまっている現状に、教育現場は騒然となっているといっても過言ではないだろう。

しかし、センター試験が廃止され共通テストに以降されることには変わりはないので受験生は新たな対策をしなければならないことには変わりがない。

例えば、科目問わずに日常生活に結びつく様な試験問題や英語のリスニングの配点が今より増えることなどがあげられる。今のままで受験をするのは厳しいのだ。

揺れ続けている入試制度への不安もあり、そんな現役受験生の間では「安全志向」の志望校選びが広がっているそうだ。

 

今朝の朝日新聞を見ると、大手大学受験専用予備校の河合塾が全国で40万にも及ぶ受験者を誇るマーク模試の志望校記入の動向を調査したところ、

「一つ下、一つ下に志望を下げる動きが顕著になっており、安全志向が伺えます」というコメントがあった。これには、現役合格を意識しすぎていることから難関大学を避け、浪人をすることをできるだけ遠回しにしたいという受験生の心理が働いている様に感じられた。上位の学校を目指したい受験生にも影響が及んでいる現状に、大変憤りを感じる。

 

しかし、難関大学狙いは今が好機ではないかという捉え方も一部されている様だ。受験生が安全志向に走るあまりに、難関大の倍率が下がるのではないかと巷で囁かれているのだ。

 

大混乱に襲われている入試改革。

受験生の心をかき乱す様な事はやめてほしい。様々な問題が山積みになっている中でも、一体誰のための入試か、1回1回胸に手を当てて確かめつつ物事を進めてほしい。

 

人生で何度も訪れるわけではない、大学受験。本当に自分が入りたい大学ややりたいことに向かって突き進む人が報われる様な入試制度が整ってほしい。

 

参考記事:朝日新聞12月16日(月)付朝刊