無断キャンセル お客様は神様ではない

今朝の日経新聞に、居酒屋に団体予約を入れては無断キャンセルを繰り返していた男が逮捕された記事が載っていました。これが罪に問われるのかと驚きました。同時に、嘘の予約をした人は良心が痛まないのか、何がしたかったのかと疑問に思ってしまいました。数店に予約を入れていたと聞くと悪質ぶりが感じられ、逮捕されても仕方がないという気になりました。

近年、無断キャンセルの被害は深刻化しています。経済産業省によると、損害額は年間2000億円に上っています。今回の居酒屋の予約は電話でした。インターネットでの買い物では、クレジットカード決済が定番になっています。同じように事前にクレジットカード番号を聞くなどをしていれば損害を被ることは無かったはずです。

今回の問題は、誰でも気軽に予約できてしまう便利さが招いたことではないでしょうか。今や調べればすぐにお店の電話番号が出てきます。少し前までは、その店を訪れたのをきっかけに連絡先を手に入れ、そのうちに常連に、と段取りを踏むものでした。今は来店までの間口が広い分、店と顧客との信頼関係が薄れている気がします。

Twitterでも「いたずら予約」が話題になっていました。お弁当屋の主人自ら無断キャンセルの被害をツイートしています。年に1、2回このような被害があるそうです。お弁当の無駄より辛いことは「注文を受けたスタッフの辛い顔を見ないといけないこと」という言葉をみると胸が痛みました。

お客様は神様ではありません。無断キャンセルが相次ぐ以上、予約を受けた時に、キャンセルの場合もお金を一部貰う旨を伝える、前日に連絡をいれても確認が取れない場合は予約自体を取り消すぐらいの防衛策を講じるべきでしょう。

参考記事:今日付 日本経済新聞朝刊(12版)43面(社会)「居酒屋団体予約 無断キャンセル」