今朝の読売新聞に就活に関する記事が掲載されていました。10月というと内定式です。集まりのみのところもありますし、合宿まで実施する会社もあります。そんな中、既に2021年卒の就活が始まっているそうです。これまで冬に行っていたインターンを今年は前倒して実施する企業もあるといいます。来年は五輪があり、採用に時間を割けないから、という事情もあるようですが、それにしても動き出すのが早いです。
3年生の夏にインターンがあれば、参加するためのエントリーシートの提出はもっと早くなります。5月から7月頃でしょうか。1年前の夏を思い返すと、筆者はそのころ週4日大学に通っていました。数社のES提出が精一杯で、就活に向けて本腰を入れる段階ではありませんでした。就活が早まれば早まるほど、学業への影響も出てきます。そんな時期から「自己分析・自己PR」を考えるのは酷だなと思ってしまいます。
なぜ就活はますます前倒しになるのか。既に言われていることですが、人材の獲得のためでしょう。筆者も試験を受けた時、「受かったら必ずうちに来るか」と聞かれました。採用をやるにも、お金がかかるので当然の流れです。内定を蹴られることは会社側にとっては大きな損害なのですから。
就職活動を終えたばかりの4年生として思うことがあります。スタートが早まりすぎると、就活生として成長する前に終わってしまうのではないかという心配です。3月頃から面接を重ねる中で、だんだんと質問にも淀みなく応えられるようになりました。選考の時期が早まれば、始まる前からある程度勝負がついてしまいます。大学で取り組んできたこと、他の人にはない自分だけの経験など、面接で話せるネタがいくつあるかで決まってしまいます。これでは多くの学生はどうしようもありません。
どれだけ頑張っても、自分の希望していたところに入れる人はごく少数です。周りを見ていて、志望していた業界に入れれば万々歳だと思っています。売り手市場と近年は言われていても人気のあるところはいつの時代も変わりありません。年々早まっている今、学生たちも1、2年から動き出さないといけない時期が来ているのでしょう。大学は人生の夏休みという時代はもう終ってしまったのです。
参考記事
今日付 読売新聞朝刊(12版)29面(くらし 教育)「就活ON!」「自己分析 始めないと…」