消費税10%へ なぜ国民は大混乱?

10月1日、ついに消費税が10%へ。コンビニや飲食店では、レジの設定やメニューなどを切り替え、前日から大忙しでした。また、消費者も増税前に少しでも安くなるよう、買いだめをする人も見受けられました。まだ実感は湧かないものの、社会の流れに置いて行かれないよう、一人一人が努力する必要があります。しかし、今回の増税に関しては、あまりにも複雑で、先の見えない不安に満ちています。

「年を取っても、十分な社会保障を受けられるのかな」

貰ったレシートを眺めながら、首をかしげていました。果たして2%の引き上げが、私たちの将来を良い方向へシフトしてくれるのでしょうか。まだ始まったばかりですが、すでに雲行きは怪しいように感じます。

周りの友人やSNSでの反応を見る限り、説明不十分のまま当日を迎えた印象を受けました。「なにが8%で、どれが10%なの?」と聞かれても、スラスラと解説できる人は少ないでしょう。また、これまで大学入試の大幅な変更や、アルバイト先の雇用関係における問題などを取り上げてきました。一見、共通点がないように見えても、実は隠されています。

それは「将来の展望が曖昧で、説明が十分でない」ということです。

これを今回の増税に当てはめると、国内がここまで混乱に陥るのは想定内だったのかという疑問が浮かびます。キャッシュレス決済でポイントが還元されるのでお得だと聞かされていましたが、結局は2020年6月末まで。これまでの過去から学んで、一時的な措置ではありますが、対策を立てています。しかし、そもそもキャッシュレス決済が主流ではない日本。世界各国と比べても、普及率が高いとは言えません。たった数ヶ月のために、決済方法を変えようと思うのでしょうか。

また、「10%」という税率はベストな数値なのでしょうか。超高齢化社会が待ち受けている未来と現在を考慮すると、もしかしたら低かったという結論が出るかもしれません。近い未来と今をすりあわせて、もう一度税収の内訳について考えてほしいです。そして、結論とそれに至るまでのプロセスを何度も説明するべきです。

多く払うことで受ける恩恵はありますが、それよりも悪い点に目が行ってしまう現状。果たして今回の施策は正しかったのか、もう少し様子を見ていこうと思います。

参考記事:

1日付 朝日新聞朝刊14版(大阪)「消費税10% スタート」

同日付 読売新聞朝刊13版(大阪)「消費税きょう10%」

同日付 日本経済新聞朝刊14版(大阪)「ポイント還元 手探りの船出」

同日付 日本経済新聞朝刊12版(大阪)「消費税10%の先を考える」