新聞は 一番身近な参考書

 突然ですが、皆さんにとって新聞とはどのような存在ですか?2017年4月には、10%に引き上げられる消費税。与党では、17年度から軽減税率制度導入を目指し、具体的な検討を進めています。そんな中、新聞界は購読料金に対して軽減税率を求めているようです。

 軽減税率がすでに導入されている欧州では、イギリスやベルギー、デンマーク、ノルウェーなどの国が、新聞をゼロ税率にしています。他の欧州連合(EU)加盟国でも、税率が20%を超える国がほとんどですが、その多くが新聞に対する適用税率を10%以下としています。

 では、なぜ欧州では新聞に軽減税率が適用されているのでしょうか。その理由は、書籍、雑誌も含めて、活字文化は単なる消費財ではなく、「思索のための食料」という考えがあるからだそうです。筆者はこの記事を読んで、「おお、なるほど」と思いました。たしかに、考える力をつけるためには、情報という食料が必要かもしれませんね。

 大学生にとって新聞は、「一番身近な参考書」のようなものだと筆者は考えています。特に、社会へ出る準備期間にあたる大学生には必要不可欠だと思います。私は、住宅展示場でアルバイトをしています。「展示場へ来るお客さんは、消費税が上がったら減ってしまうかな?」と思った去年の春は、経済紙の住宅に関する記事を注意深く読みました。また住宅購入の際に大きく関わる相続税が改正されたときも、全く知識が無かった私は新聞を読んで勉強しました。休憩時間にする営業の方との雑談も、新聞を読んでいないと成り立たないときもあります。

 読売新聞のインタビューで、脳科学者の茂木健一郎さんは「消費税が上がれば、新聞の購読者も減ってしまう。新聞の公共性を考えれば、誰もが負担を感じずに新聞を読めるようにしておいた方が良い」と語っています。筆者も茂木さんの意見に賛成で、日本にもぜひ新聞に軽減税率を導入してほしいと切に願います。

 皆さんは、消費税率が10%へと引き上げられたら、新聞購読をやめますか?また、新聞の軽減税率導入に対し、どう思いますか?ご意見等お待ちしています。

 

参考記事:6日付 読売新聞朝刊(大阪13版)11

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