大丈夫、まだ大企業病は流行中。

今月1日に解禁されたばかりの16年卒の就職活動、幸か不幸か、もれなく筆者も就活生です。これをお読みの就活生の方、皆さんの就活はいかがですか。是非とも筆者にアドバイスを頂ければ幸いです。現在の就活中の皆さんに限らず、就活OBの方、NEXT就活生の方も是非ご自分の過去や将来について少し考えてみてください。

日本経済新聞社の調査では、16年卒の大卒採用は15年春に比べて14.2%増える見通しとなりました。いわゆる売り手市場です。紙面には、主導権は我々就活生が握っていると掲載されており、入れて頂く時代から、入って頂く時代へと変化してきたのでないかと言えます。また不景気と言われながらも生活水準の向上で、比較的豊かな生活が出来たこともあり、就活生は大企業ということや給与などの待遇が良いだけでは起業に魅力を感じないようです。中には、自己の成長や生活との両立、勤務体系などに目を向けている方も見られます。紙面ではメガバンクから内定を得ていながらも、信用金庫に入る学生や残業は原則8時までという方針を打ち出したことを理由に商社を見始めた学生などが紹介されていました。このように、給与面だけでは今の学生は惹かれないことに気づき、就活生だけでなく、人気企業も危機感を抱いているのが今日の就活です。

本来なら、「このような現状の背景には、『終身雇用が云々』、『会社の看板がないと云々』があり、これからは自己成長が必要だと多くの就活生が考えているようです。」と書く予定でした。しかし合同説明会で見た現状を思い出し、止めました。毎回満席立ち見の企業ブースはメガバンク、商社、生保、損保、食品メーカーなど皆が知ってる大企業ばかり。本当に人気の大企業に魅力を感じていないのならば、大企業のブースに人がごった返すことも無かったでしょう。大人は心配しているようですが、自己成長やプライベートが大切と言いつつ、我々就活生は大企業に入ることへの憧れというものをいまだに優先しているのではないでしょうか。大企業の方が待遇改善への余力があることも多く、就活生が求めるものを提供できるのは実は大企業というケースも少なくないでしょう。そう考えると、大企業の人事の方も不安に思う必要はないでしょうし、大企業に入ることも決して悪いことではないのではないかという印象です。

「お前はどうなんだ。」とお思いの方もいらっしゃるでしょう。筆者としては、真昼間から就活もせず、このような文章を書いている奴を採用してくれる企業なら、是非と入社させて頂きたいくらいです。詳しいことは説明会などでお会いした際にお話できればと思います。

最後なりましたが、これからの皆様の就職活動が実りあるものになりますことを「お祈り」申し上げます。

参考記事:30日付日本経済新聞朝刊(東京14版)11面(企業面) 「『売り手』就活 選ぶのは私」より