命を守るため「KY」になろう!

近畿大の大学生がテニスサークルの飲み会で飲酒後に急死したのは、必要な措置を取らなかったためとして、当時の上級生ら12人が書類送検されました。

「自分たちが処分されるかもしれない」

「先輩の就職に影響が出る」

彼らは死亡した男子学生の様子がおかしいことに気づきながらも、保身から救急車を呼びませんでした。

処分や就活よりも人の命が大切というのは当然ではないでしょうか。

男子学生はショットグラス約20杯分のウォッカを飲んでいました。ウォッカはロシアや中東欧で親しまれている蒸留酒です。そのアルコール度数は40度。日本で売られている一般的なビールは約5度なのでその高さがうかがえます。

なぜ非常に度数の高い酒を大量に飲む危険性に気づけなかったのでしょうか。

大学生になると高校生のころには触れなかった世界が広がっています。お酒もその一つです。

大学生になって初めての飲み会。お酒を飲み、盛り上がる場の雰囲気に私も楽しくなりました。当時私は20歳を超えていたので、お酒を飲むことが出来ました。自分の「限界」を知らず、加減もせず好きなだけ飲んだ挙句に失敗をしました。後日介抱してくれた人たちに謝罪をしてまわったのを覚えています

飲み会の場には一種の同調圧力がかかりやすいと思います。酔って判断能力が鈍り、普段注意していてもついしつこくお酒を人に勧めてしまうのかもしれません。しかし、上の立場の人から勧められた場合、非常に断りづらいものです。また、断ったら「場がしらけるかも」という不安も抱きがちです。

お酒は適量であれば楽しいものです。そして人には人の適量があります。それを理解し、強要はしない。年齢が上がれば上がるほどそれを肝に銘じる必要があります。

そして自分の身は自分で守ることが必要です。場の空気よりも命が大切です。命を守るために飲み会の場は「KY(空気読めない)」で行きましょう。

参考記事:

28日付 朝日新聞朝刊(大阪14版)27面(社会)「アルハラの悲劇 防ぐには」

同日付 日本経済新聞朝刊(大阪14版)37面(社会)「学生ら12人 書類送検」

同日付 読売新聞朝刊(大阪13版)32面(社会)「飲酒死亡12人書類送検」