「平成最後」
ついにその日がやってきましたね。クリスマスの日を指折り数える子どものように、まだかまだかと待ちわびていたのではないでしょうか。そして、明日の朝、太陽が新元号「令和」を従えて、私たちに気持ちの良い挨拶を交わします。平成10年生まれの筆者は、平成の中だけで生活していたので、非常に年老いた感覚です。そんな最後の日に、各新聞社は興味深い記事を載せています。
朝日新聞は、何とも美しい朝焼けがパッと目に飛び込んできました。
(朝日新聞朝刊 NETFLIX広告 筆者撮影)
こちらはNETFLIXの広告です。「見たいものを見られる。そんな時代を、これからも。」というキャッチフレーズがとても印象的です。確かにテレビとは違い、自分が見たいものだけを、スマホやタブレットなどで見られるのは革新的です。また、あらかじめダウンロードすれば、いつでもどこでも映画鑑賞が出来ます。なので、電車の中が映画館という、数十年前までは考えられなかったことが、今では当たり前になりつつあります。
では、次に日本経済新聞を紹介します。
(日本経済新聞朝刊 Twitter広告 筆者撮影)
「#〇〇」がいくつか散らばっています。こちらはTwitter広告です。たまごっちやタマちゃん、リーマンショックなど聞き覚えのあるフレーズがぎっしり。TwitterをはじめとするSNSは、平成に爆発的な人気を呼びました。名前も知らない人が投稿した内容に、賛同や反対をし、コメントやいいねでリアクションをする。一方、一部の著名人のアカウントでは炎上と言う、ネットの中での叩き合いが発生するなど、人々の意見が常にぶつかり合う場でもあります。そんな言論の場をより身近にしたのは、平成の大ヒット商品「スマートフォン」。これなくして平成を語ることは出来ないでしょう。
最後に読売新聞です。
(読売新聞朝刊 平成300の顔 筆者撮影)
「平成300の顔」ということで、平成を象徴する顔ぶれがずらりと並んでいます。読者の皆さんは、ここにあるすべての人物の名前が分かりますか。どなたも一時期、メディアに出ない日はなかったでしょう。そして、私たちに影響を与えたのも間違いありません。時代は今を生きる人間によって紡がれ、それが一本の糸となって、私たちを繋いでいるのです。
さて、ここまで各紙の印象的な記事を紹介しました。果たして「平成」とは一体どんな時代だったのでしょうか。筆者は、「インターネット」と「スマートフォン」が社会の礎を築いた時代だと感じます。インターネットが普及し、毎日莫大な情報に触れることが当たり前になりました。そして、もはや人間の臓器と化したスマートフォンにより、その傾向が一気に加速。常に誰かと繋がる環境を生み出したのです。その反面、最近よく取り上げられる「バカッター」のように、一部の人間が犯した過ちに対し、それを社会に拡散してしまうことも。また、熊本地震の事後、動物園からライオンが逃げ出したというフェイクニュースが、一気に広まったこともありましたね。
「自由であるように見えるが、スマートフォンという小窓から誰かが覗いている」
平成に起きた事件は、これが根底にあったのではないでしょうか。
ありがとう「平成」、こんにちは「令和」。一体どんな時代になるのか楽しみです!
参考記事:
30日付 朝日新聞朝刊 14版「NETFLIX広告」
同日付 日本経済新聞朝刊 14・15版「Twitter広告」
同日付 読売新聞朝刊 13版13面「平成300の顔」