今後の鍵を握るのは人への投資

12日の東京株式市場は、日経平均株価が取引時間中では約15年ぶりとなる1万9000円台を突破しました。これはITバブル時代の2000年以来の記録です。今回の株価上昇はただのバブルではないのか、企業の成長が期待できるからこそだといえるのでしょうか。多くの企業と組合間では給与のベースアップ(ベア)を求めて春闘の真最中であり、昨年と同様にベアを実施する企業が多そうな見込みであると報道がなされています。一般的には人件費が増えると企業にとってはコスト増となり利益が小さくなってしまいます。それにも関わらず多くの投資家たちはこれらの企業を優良企業とみなして株を買い増しています。これはコスト増以上に経営者が将来に自信を持っているからであると評価されているからです。

高い利益率を誇る企業はもちろん魅力的な会社ですが、それが何年も続けられることが非常に大切です。高い利益率が従業員の労働からの搾取であるブラック企業では近い将来に経営が成り立たなくなるのは目に見えています。反対に給与水準を高める企業には優秀な人材が集まってくるのでより成長できる可能性があります。筆者は現在就職活動中の大学3年生ですが、やはり従業員を大切にしていない企業には決して入りたいと思いません。職場の環境が良くなければ個々人のやる気にもつながらず会社のために働こうとは思わないだろうな、と考えています。自分が働きたいと思える会社なのか、ということも企業に投資する一つの重要な観点でしょう。

日本経済新聞では株主配分、M&Aや設備投資、従業員への投資が企業の放つべき「3本の矢」だと説いています。設備に投資するよりもヒトへの投資が今後の鍵を握る、といわれたら皆さんも仕事への意欲が湧いてこないでしょうか。

参考記事:13日付日本経済新聞朝刊(東京12版) マーケット総合1面(20面) 「社員に優しいは買い」