「魔剤」とも呼ばれる、恐ろしい飲み物

テストに追われて徹夜を覚悟した時に活躍するもの。それはエナジードリンクです。レッドブルやモンスターエナジーが特に有名でしょう。コンビニや自動販売機に置かれていることが多く、小さい子でも購入できます。しかし、このような飲み物には、カフェインや砂糖が大量に含まれていることを忘れがちです。それ故に、過剰摂取による依存症を引き起こす事例が年々増加しています。

専門家によると、「脳の発達が著しい18歳頃までは、エナジードリンクを飲まない方が良い」と指摘しています。しかし、近年では学生を中心にテスト勉強のお供として認識されています。また、学習塾の講師が積極的に薦めることも。カフェインによって、眠気覚ましや気分転換を図る人が多いようです。

その背景には「入手の容易さ」「誤った情報の蔓延」が原因で、若い世代で人気を集めていると感じます。まず、飲み方によっては死に至るような飲料を、身近なコンビニや自動販売機で販売することが危険です。

そして、「誤った情報の蔓延」ですが、これは高校生の時に実感しました。私は陸上部に所属していました。試合の当日になるとエナジードリンクを飲む選手の姿をよく見かけました。友人は、個人種目の他にリレーのような団体種目にも出場していたので、1日に何本も飲むこともありました。なぜそこまでするのかと質問したところ、「パフォーマンスが向上すると先輩や友人が言うんだ」とのこと。効果には個人差があることを度外視し、「これさえ飲めば周りと差がつく」といった、あまり現実的ではない情報を伝達し続けている現状があります。コンビニで買ったモンスターエナジーを片手に、おにぎりを食べていた友人の姿が今でも思い浮かびます。

一歩間違えると死に至るほど危険な飲み物。爽快感のある炭酸と嫌味のない甘さからは想像もつきません。「他の炭酸飲料と変わらないでしょ」と摂取するのは大きな間違いです。「ここからが正念場!」という時には、すがりたくなるものですが、日頃の生活習慣を見直すことが最優先だと思います。

参考記事:

12日付 朝日新聞朝刊 10版23面「エナジードリンク 紅茶より多いカフェイン」