SNSの使い方、見直して

SNSで新しい友人をつくる。誰かが誰かの悪口をつぶやく。いまドキの若者の間では当たり前の事ではないでしょうか。24時間、人と繋がっていられる利点がありますが、その匿名性からいじめや犯罪などにつながる悪用が後を絶ちません。

私は就職活動の中で、その恐ろしさを改めて感じています。どこの会社のインターンシップに参加しても、「ここで得た情報をSNS上で拡散しません」という内容の誓約書を書きます。なぜ、ここまで言われるのか。少し考えて気づいたことがあります。

多くの人は自身のアカウントに閲覧制限をかけているのではないでしょうか。友だちしか見ていないから、何でも載せて良いか。それは違います。たとえ制限をかけていても、SNSに投稿した写真を見た友人が制限をかけていないアカウントで公表すれば、際限なく拡散する危険をはらんでいます。このほかにもいくつか理由は挙げられると思います。

SNSをやっていないと学校での話題に乗り遅れるかもしれません。若者にとって必要不可欠なものでしょう。ですが、SNS上で知り合ったのをきっかけに、学生が事件に巻き込まれるという悲しい事件が続いています。その恐ろしさ、使い方を完全に理解している人は少ないように思います。就職活動で利用方法について初めて深く考えるようになる人もいるのではないでしょうか。

今日の読売新聞朝刊には「消えるSNS」警戒という見出しの記事が掲載されていました。消えるSNSは送受信したメッセージが完全消去されるというもの。違法薬物の取引に使われており、捜査の障壁になっているそうです。

今は一部で使用されているだけかもしれません。もし、多くが利用するようになったらどうなるか。もっと気軽に本音を呟けてしまう場になり、過激になるのではと思います。現在はいじめの証拠などとしてメッセージを他人に見せることができますが、肝心の証拠がなくなってしまう危険があります。救いを求めても助けてもらえなくなるかもしれません。

SNSで人とつながることが人付き合いの主流になる今ですが、SNS上はバーチャルの世界です。スマホに依存しすぎて、なんでも相談できて信頼の置ける相手が身近にいなくなるのは避けなければなりません。家にいても家族と話すのではなくスマホをいじる学生。SNSの使い方、これで正しいのか、一度、身近な大人に聞いてみることをお勧めします。

参考記事:今日付 読売新聞朝刊 13S版 33面 (社会)「消えるSNS」警戒