摩訶不思議! 今年もやってくれました

この土日、2019年大学入試センター試験がとうとう開催されました。受験された皆様、本当にお疲れさまでした。

さて、ここ数年、毎年奇抜な問題が紙面に載ることで話題のセンター試験。去年はムーミン谷の場所を当てる問題が難しすぎると話題になりましたね。数年前にセンターを終えた身としては気楽なもので、今年はどんな問題が話題になることかと楽しみにしている自分がいますが、期待通り、今年もやってくれました。


(1日目 英語 リスニング第1問 問1 読売新聞紙面より)

1日目の英語、リスニングの問題です。この摩訶不思議な生物、というか怪人の画像は、ツイッターなどでも話題になっています。

問題を要約すると、漫画を描こうと思っているがキャラクターはどうしたらいいか、野菜を描いてみるのはどうだろう、強いインパクトがほしいから羽でも生やしてみよう、という摩訶不思議な会話文から、想定されるキャラクターのイラストを1~4の選択肢から選ぶという問題。正解は、羽の生えたニンジン(野菜)のキャラクターである2番の羽付きニンジン人間です。会話文の不自然さもさることながら、羽がついているということに気を取られてリンゴが正解かニンジンが正解かで迷って、私は普通に引っかかりました。リンゴってそういえば果物だったんですね。

この問題、会話の文法や単語自体は簡単ですが、脈絡として意味がわからない。素直に受け取るとこういう内容になるけど、会話そのものが不自然すぎてこれでいいのか、となりそうです。友人が言っていた「医学部目指して二浪している友人が心配」という言葉に、何とも返答できない複雑な気持ちになりました。難関大学や国公立医学部になってくると、センターの1点2点が命取りになってきますから、リスニングの一問目でこの手の撹乱を食らうのはなかなかしんどいものがあります。

しかし、落ち着いて考えれば「なんだこの問題?」となりながらもクスッとして緊張がほぐれた、という人も少なからずいるのではないでしょうか。センター試験の問題は大学教授が中心となって作成されると聞いたことがあるのですが、確かに大学の先生というのは、こういうユーモアが好きそうなイメージがあります。大事なセンターでそんなユーモアいらないよ、というのが多数派の意見でしょうか。私は結構好きでした。

泣こうが笑おうが、今年のセンター試験は終了しました。新聞や進学塾大手のホームページでも解答速報が出ています。予想得点は何点だったでしょうか。志望大学、ボーダーに乗れそうですか。余裕がありそうであればおめでとうございます。二次試験からが本番ですので、まだもう少し頑張ってください。思ったよりも奮わなかった方、大丈夫です。もちろん個々人に事情があるでしょうが、二次試験で巻き返したり、後期試験に賭けたり、私大に乗り換えたり、他にやり方はいくらでもあります。第一志望の大学に行けなくても、どこに行くのかではなく、何をやるかです。万一浪人したとしてもそれは変わりません。

来年のセンターが楽しみですね。

20日付 読売新聞朝刊(大阪13版) 24面(特別面) 「2019年大学入試センター試験 第1日 問題と正解(英語・リスニング)」