計画運休で身を守る

30日、京阪神エリアの各線区において、8時以降順次列車の運行を取りやめ、おおむね12時までには全ての列車の運行を取り止めます。

29日14時5分にJR西日本からされた発表です。

この発表を受け、日曜日の部活動は取り止めとなり、私はいそいそと土曜日中に自宅に帰りました。

台風24号の接近に伴い、鉄道各社は計画運休の処置をとりました。そして、JR東日本でも初めて同様の措置が取られました。

台風21号上陸の際、約8000人が取り残された関西空港も29日に閉鎖予告をし、30日午前には滑走路を閉鎖しました。この対応は異例とのことです。

科学が発達し、台風の勢力や進路を予測できるようになったとしても、人々が適切な対応をしなければ人的被害を阻止することは出来ません。

以前より、台風の接近に伴って天気予報などでは外出を控える呼びかけがなされていました。しかし、少しでも交通機関が動いていれば出勤を要求する企業は存在していたようです。

計画運休は強風や大雨による列車の事故の発生を予防する目的で取られる措置です。しかし、電車を全て止めれば、通勤通学は不可能になり実質的に人々が外出することを阻止することができます。極端な方策にも思えますが、計画運休は人々を守る手段として有効であるのです。

以前は台風の影響で徐々に遅れが広がり、最終的に数時間駅のホームで待つ人が現れることがしばしばありました。あらかじめ列車を止める時間を定めれば、利用者も計画的に動くことができます。企業や学校も事前に人々に対応を指示することができます。

次々と発生する「最強」クラスの台風から身を守るには、早めの対応が肝心です。それぞれが行動をすることが最も重要ですが、公共交通機関の事前の対応が人々の安全を守り、不要な混乱を予防することにつながります。

今後も「計画運休」を台風発生時には行っていくことを望みます。

参考記事:

1日付 読売新聞朝刊(大阪14版)32面(社会)「計画運休 休日の街閑散」